【6月1日 AFP】米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が開発した宇宙船クルードラゴン(Crew Dragon)に乗り込んだ米航空宇宙局(NASA)の飛行士2人は5月31日、画期的な19時間の飛行を終えて、国際宇宙ステーション(ISS)に入った。

【図解】スペースXの宇宙船「クルードラゴン」 初の有人飛行

 クルードラゴンはドッキングから約20分後の米東部標準時31日午後1時2分(日本時間6月1日午前2時2分)に、ISSとの間のハッチが開かれた。宇宙飛行士のロバート・ベンケン(Robert Behnken)氏とダグラス・ハーリー(Douglas Hurley)氏が最終の完了手順を実施。まずベンケン氏がISSに入り、ハーリー氏が後に続いた。

 2人はISSに滞在中の米飛行士クリス・キャシディ(Chris Cassidy)氏と、ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモス(Roscosmos)のアナトリー・イワニシン(Anatoly Ivanishin)氏、イワン・ワグナー(Ivan Vagner)氏の3人から歓迎を受けた。ベンケン氏とハーリー氏は黒のポロシャツとカーキのズボン姿、ISS滞在中の3人は青いジャンプスーツ姿だった。

 ハーリー氏は、世界が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に見舞われる中、このミッションが米国民を励ますことを望んでいると言明。「これは、過去数か月われわれが過ごした暗い時期に、特に米国の若者にこうした高い目標を目指すよう励ますための、われわれが長らく示すことのできる努力の一つにすぎない」と述べた。

 米の有人宇宙船の打ち上げは9年ぶりで、民間企業初の有人飛行はスペースXにとっての成功を意味する。(c)AFP