【新】大人も子どもも熱狂する「アートの授業」の秘密

2020/6/5
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、初の著書『13歳からのアート思考』(ダイヤモンド社)が大反響を呼んでいる、美術教師の末永幸歩氏だ。
たいていの子どもは「お絵かき」や「粘土細工」が大好きだ。だが、大きくなると一転して、「アート(美術)」に苦手意識を抱く人が激増する。
その分岐点は「13歳」だというのが、末永氏の見立てだ。小学校の「図工」は不動の人気科目なのに、中学校の「美術」になったとたん、人気は急落する。
(SeventyFour/iStock/Getty Images Plus)
生徒の多くは、美術の授業について「生きていくうえで役に立たない教科」「自分の『美的センスのなさ』を痛感させられる」といった感想を抱くという。その原因は、「技能」や「知識」を偏重する、一般的な美術の授業のスタイルにあると末永氏は指摘する。
人は美術から、普遍的な「生きるための力」を学ぶことができる──そう確信する末永氏は、中学・高校の教壇に立つ美術教師として、まったく新しい美術の授業をつくりあげた。
末永氏の美術の授業は、13歳をとうに過ぎてしまった大人でもワクワクさせられるような刺激と発見に満ちている。そのエッセンスを、今日から3回に分けて紹介していこう。
末永幸歩(すえなが・ゆきほ)
東京都出身。武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科(美術教育)修了。東京学芸大学個人研究員として美術教育の研究に励む一方、東京学芸大学附属国際中等教育学校などの中学・高校の美術教師として教壇に立ってきた。
アートならではの「可能性」