PCR検査受けずに退院「可」 厚労省、退院基準を変更
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すでに現場からは早くから声が上がっていた案件です。例えば米国では、検査なしの隔離解除基準、退院基準がすでにできており、多くの施設でPCR検査なしに退院の判断をしています。米国での隔離解除基準は、発症後10日を目安とした基準となっています。
ここには、しっかりと科学的根拠も存在します。当初からPCR検査が長期に陽性になるケースが報告されていますが、複数の研究で、発症後8-9日を過ぎると、PCRは陽性になっても、そのウイルスはすでに失活しており、増幅できないことが示唆されているのです。
このように、PCR陽性というのは、ウイルスの遺伝子がそこにあるということを意味しているだけで、そのウイルスがまだ活動できるか、他の人に感染しうるかはまた別問題です。
そして、このことへの理解はとても大切です。共通理解がないままでは、病院としての判断は退院可能でも、患者さん本人やご家族、施設からは「なぜPCRをやっていないのか」「2週間経っても陽性になるケースが報告されているではないか」と言われてしまい歪みが生まれます。
この歪みは実際、基準ができる前からすでに生じています。PCR検査が陰性になってもなお、「再度陽性になるケースがあるではないか」と言われてしまうのです。こういった報道への不安は理解できますが、PCR検査の限界を改めて理解していただく必要もあります。
繰り返しになりますが、PCR検査陽性は必ずしも感染性のウイルスの存在を意味しません。かわりに時間軸というのは感染性を推し測る上で、とても大切な要素です。また、抗原検査、抗体検査も、それらを肩代わりする検査にはなりえません。ぜひこのことをご理解いただければと思います。感染予防という観点で見るとPCR検査にはメリットとデメリットがある中で、あの最悪期に数多くの方が「PCR検査やれ!」と仰っていたのを聞かずに検査拡大を行わなかった判断は英断だったなと思います。押し切られて実施していたら確実に医療崩壊していたと思います。
感染リスクに対して無神経過ぎるのも困りますが、リスク感度が高過ぎたり自分は陽性ではないという安心感を求めるという様な事でも困ります。日本国民が全員で共通認識を持って生活する事はできませんが、できる限り同じ目線や感度で withコロナ を過ごせればと思います。