【最前線】コロナの追い風で「ドローン時代」の本格到来

2020/5/29
NYに出現した「謎のドローン」
4月初旬のある日、マンハッタンのイーストリバー沿いを散歩していた人々は、空を見上げてぎょっとした。
「COVID-19対策ボランティア・ドローン・タスクフォース」を名乗る怪しげなドローンが空に浮かび、歩行者にソーシャルディスタンス(社会的距離)を守るよう大音量で命じていたのだ。
CBSニュースによれば、「最低1.8メートル離れてください」とドローンは呼びかけ、続いて「感染拡大の防止にご協力ください」「死者を減らし、命を救いましょう」などと警告を発したという。
警察のドローンではない。ならば自警団が飛ばしたのか。空飛ぶ救いの神なのか。敵なのか味方なのか。
新型コロナウイルスの感染拡大とともに突如としていたるところに出現し、家にこもる人間に代わって人間の仕事を引き受けている「空飛ぶロボット」。「敵か味方か」という疑問は、常にドローンに付いて回る。
パリではセーヌの川岸を、インドのムンバイでは広場の上を飛んで、ソーシャルディスタンスの違反者はいないかと警官の代わりに目を光らせる。
ルワンダでは医療物資を、アメリカのバージニア州では食料品を配達する。中国では人々の頭上でホバリングし、体温をチェックしている。
フランスではソーシャルディスタンスの違反者を監視するために警察がドローンを導入。(Arnold Jerocki/Getty Images)
ついに「時代」がやってきた