世界の石油需給バランス、6─7月に均衡化へ=ロシア
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今週明けのブレント原油は、わずかに0.34%の上昇だということだが、先の予想は難しい。なお、日本で見逃されているのは、石油価格の低迷が続けば、アルジェリア、ナイジェリア、アンゴラ、ベネズエラなど、石油収入への依存度が高い国々が経済危機や、ひいては政治危機に陥りかねないという点だ。
燃料エネルギーが輸出の約6割、歳入の4割を占め、財政を均衡させるには原油価格が40ドル以上に戻る必要のあるロシアエネルギー省の見方ですから希望的観測も入っているでしょう、たぶん。とはいえ新型コロナウイルスの影響で世界の需要が一旦日量2500~3000万バレルは落ちたようなので、供給量が「日量1400~1500万バレル減少」すれば、経済活動再開による「需要増加を背景に6─7月にかけて市場は均衡化する」というのはあり得ることだと思います。
輸出が急減するなかエネルギーの輸入量は大きく減らせず貿易赤字が膨ら我が国で、貿易赤字の急増を緩和しているのが一旦はマイナスにまで落ち込んだ原油価格(WTI)です。今は30ドル台に戻っているものの在庫が膨らんで大口投機玉の買い越しも減少傾向ながら543千枚と高水準、価格が上がれば米国産のシェールオイルの増産といったこともあるので急速な価格上昇はないと思うけど、需給が均衡でどこまで上がるのか。我が国の貿易収支に直結するだけに、動きから目が離せません。