[25日 ロイター] - スペインの産業省高官は25日、日産自動車<7201.T>がバルセロナの自社工場を閉鎖する場合、推定で10億ユーロ(11億ドル)以上のコストがかかるとし、日産は工場を閉鎖するよりも投資したほうが良いとの見解を示した。

ロイターは14日、関係筋の話として、日産がスペインのバルセロナ工場の閉鎖について検討している可能性があるが、最終決定は下されていないと報じた。同社は5月下旬に最新の世界経営計画を公表する予定。

産業省高官は、日産の工場を巡る計画について正式な決定をまだ受け取っていないとした上で、「撤退するよりも投資したほうがはるかにコストがかからない」と指摘。バルセロナ工場の閉鎖には労働問題などの解決に10億ユーロ以上を要する一方、工場に必要な投資額は約3億ユーロと述べた。

また「工場の状況は悪化しているが、今後10年間の適切な投資などにより完全な競争力が得られる」と語った。