【実録】死の淵から生還。重症化する「子供のコロナ」の恐怖

2020/5/26
「炎を注射されたような」痛み
4月の中頃、14歳のジャック・マクモローの手に赤みを帯びた発疹が現れたとき、父親は手指消毒剤の使いすぎだと思った。新型コロナウイルスが大流行しているなかで、決して悪いことではない。
息子の目が充血していることに気づいたときも、両親は毎晩遅くまでゲームをしたり、テレビを見たりしているせいだと考えた。
ジャックが腹痛を訴え、夕食を食べようとしなかったときも、「親は僕がクッキーか何かを食べすぎたと思ったみたいです」と、ジャックは言う。
ニューヨークのクイーンズに住む9年生(中学3年生にあたる)のジャックは、マーベル・コミックスの大ファン。独学で「天国への階段」のギターパートを弾きたいという野望の持ち主だ。
だがその後10日間で、ジャックの具合はますます悪くなった。
両親はオンライン診療でかかりつけの小児科医に相談し、週末に開いていた救命救急病院にジャックを連れて行った。そしてある朝、目を覚ましたジャックは身体が動かないことに気づいた。
ジャックのリンパ節はテニスボール大に腫れ、高熱が出ていた。心臓の鼓動は激しく、血圧は危険なほど低くなっていた。「ズキズキと刺すような痛み」が体を突き抜けた。
「痛みが血管をどおり抜けていくのがわかったんです。燃え盛る炎を注射されたみたいな痛みでした」と、ジャックは振り返る。
14歳のジャック・マクモロー(Gabriela Bhaskar/The New York Times)
症例は200人、数人が死亡