【超解説】なぜ、ワクチン開発に、こんなに時間がかかるのか

2020/5/25
この記事は、NewsPicksのグループメディア米Quartzの特集「Global Trade, rerouted(世界貿易、経路変更!)」の一記事です。
うまくいけば1年半
世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)を宣言してから2カ月半。多くの国が、「新しい日常」に向けて慎重に動きだすなか、公衆衛生の領域ではワクチン開発への注目が高まっている。
すでに、研究機関や大学、そして伝統的な製薬会社の間では、前例のないスピードで開発競争が進む。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は「うまくいけば1年半後には、ワクチンが見つかるかもしれない」との見方を示した。
「そんなにかかるの?」と、多くの人は思うかもしれない。
だが、ワクチン開発の世界では、これは猛烈なスピードだ。なにしろ通常は、研究開発が始まってから、有効性が確認されたワクチンが病院で実際に使用されるようになるまでは、10年以上かかるのだ。