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コメント
注目のコメント
「産業全体をDXで変革する」というのはちょっと遠い話に聞こえますが、これまでの商社が築いてきた強みを活かして、デジタルテクノロジーの周辺領域で稼ぐオプションは幾つかある気がします。
・Hereの例の様に日本市場・アジア市場でのディストリビューターとなる。
・サプライチェーンの上から下まで関わっているコネクションを活かし、「地域で異なる面倒な規制」「慣習の違い」「情報共有のハードル」などを乗り越えた利害関係を一致させる、ファシリテーターとなる。(もしくは垂直統合で自社の傘下の中でオペレーション改善する)
・工場、鉱山、油田、倉庫などの投資先に持っている「現場」を活用して、スタートアップが持っていないテクノロジーの「実験場」を提供するパートナーとなる。
一方で、本丸のテクノロジー人材は、社内で育成するのは難しいですし、一流の人を取るには高給や特殊な待遇で惹き付ける必要があることを考えると、商社らしい価値提供の仕方をするのが現実的ではないか、という気がします。逆に上で挙げた様な機能は、テクノロジー企業からすると自分達で整えるのが難しいので、ニーズは高いのではないかと思います。変わるためには人材戦略がキーだと思います。
商社はこれまでも縦割りを打破し横串を差すと謳った事業投資を行ってきました。
例えば、中国や東南アジアの企業に出資する地理的な横串など。
ただ、なかなか想定したようなシナジーが生めなかったという結果になることは珍しくありません。
理由はいろいろあると思いますが、会社内でその出資背景の説明があり、本日よりシナジー創出を念頭によろしくお願いいたします。と言われたところで、自分が持っている予算達成に良い筋だと思えなければやりません。
かつ、シナジーに関わるものは社内の関係当事者が増え、報告増えるためむしろ面倒だから極力避けたい。と思う人も。
(頭いい人が多く突っ込んで来る上司が多いので、そういうのからは極力逃げてました)
今回のDX投資もデジタルという観点からの相乗効果促進的な取組みです。
そのためには、自ら「俺の出番」だと自信をもって取組める人を増やすのが有効的な気がします。
伊藤忠は2015年に中国人材1,000人プロジェクトを打ち出し、中国に派遣されてました。
そうやって得意分野が増えていった人は中国でのビジネス創出に対する能動性が変わります。
DXも言語のようなものとも言えるので、それを経験した人材をいかに生み出し、シナジーが生まれる仕組みが作れるかが重要だと思います。
三戸政和著「営業はいらない」において、日本の営業マンの業務時間における移動時間は19%とのこと。
例えば今回のコロナの影響で物理的に時間が奪われる出張が減ってもある程度ビジネスを維持できそうとわかり、5人でやってることが4人でできることがわかれば、1人を思い切ってデジタル人材としてどっかのベンチャーにでも期間限定でかわいい子に旅をさせる。
組織長たちが、そのくらい思い切った変革を行う会社があれば個人的には楽しみです。ヒアってユニークな会社ですね。位置情報でGoogleと互していけるとは(ヒアの方が老舗だから、むしろ短期間で急成長したGoogleが凄いのか)。
他の方もコメントされていますが、横串って人事制度が難しいんですよ。基本的に評価も配置も縦のラインでやりますから。これを工夫しないと、結局横串を使って自部門に利益をもたらしたかどうかで評価したり、横串組織には二線級の人材を出して一線級は囲い込み、縦が横を操ろうとする構図になる(一線二線というのは必ずしも能力の優劣ではなく社内への影響力も関係あります)。
それを打破するためには、横串で活躍する人を全社で評価する仕組み(縦の枠組みを超えた人事制度)を作ったり、横串組織のトップを社内で影響力のある役員にしたりする必要があります。前者だけではダメ。結局評価を付けるのは人ですから。
三菱商事は経営計画でそれらの改革がセットになっていましたね。模範的なやり方です。あとは運用をちゃんとやるかどうか。
三井物産は、実はこの手の改革を真っ先にやっていたイメージです。やるときは本当にドラスティックな変革が出来る会社なので、おおっと思った記憶がありますね。安永社長になってから進捗はどうなったんでしょうか。
伊藤忠商事は縦で影響力を持つ優秀な人材を集めたみたいですね。第2経営企画部みたいなイメージを持っています。ただ、従来の経営企画部みたいに、縦の各部門からボトムアップでアイデアを吸い上げるだけではダメですし、逆にアイデアだけ作って丸投げでも上手くいかないので、どうやって牽引していくのか注目です。
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