アルゼンチンが債務不履行 9回目、6年ぶり
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繰り返しています。関係者は誰も驚きません。フェルナンデス現大統領は左派ポピュリストの権化の様な人物。そりゃペソなんか紙くずで、反米を叫びながら、皆米ドルを持つ世界です。
アルゼンチンの対外債務は、4100億ドル、GDPの93%に達します。今回債務交渉している、6月2日を期限とする170億ドル(債権者はアシュモア、ブラックロック、アライアンス・バーンスタインなどの民間運用企業)は、ごく一部に過ぎません。
対外債務の内、特に大きいのは、IMFからの570億ドルですが、それについては、なおさら返済が難しいでしょう。
これから、対外債務が返済困難になり、デフォルトを視野に入れる国、あるいは債権者との交渉でデフォルトをチラつかせる国はどんどん増えるでしょう。
アルゼンチンという国は、いわばデフォルトのプロです。アルゼンチン政府の債権者との交渉手法、債務繰り延べ必勝法は、多くのアフリカや中南米、中東の諸国の参考となるでしょう。昨年11月にフェルナンデス大統領は就任したばかり。このフェルナンデス大統領は03年~15年まで2人の大統領(キルチネル夫妻)の内閣官房長でした。
で、この間、特に2010年から2015年の間に政府債務は4.7倍に拡大し、政府債務のGDP比が50%を超えちゃった。そしてこの間、ペソの価値は下がり続けさらに$建て借金はより困難になります。
要は借金を気にしな過ぎ。
そこで出てきたのが前任のマクリ元大統領。彼はIMFから約5兆円を借りて、その代わりに緊縮財政をしてなんとか国を立て直そうとしていた。
ところが、緊縮財政をする=国民から人気はなくなる、ということで大統領選で出てきたのが元官房長のフェルナンデス。結果、ポピュリストの極みのような公共料金の180日間凍結、国家公務員の退職金や子ども手当の増額、最貧困層に属する200万家庭への配給切符の支給など・・超ポピュリスト政策を打ち出して、昨年11月に大統領に勝つ。そして、約6か月後の今日デフォルトを発表。
さて、こんなフェルナンデス大統領のような男の国にIMFはまた債務を貸してしまうでしょうか・・
ポピュリストが国を亡ぼす、というよい好材料!