[22日 ロイター] - 米国株式市場は、主要株価指数が高安まちまちで取引を終了した。米中間の緊張を見極めたいとのムードが広がったほか、新型コロナウイルス流行からの経済回復ペースを巡る不透明感も続いた。

トランプ米大統領が21日、中国が香港に対し国家安全法を導入すれば、米国は「極めて強硬に」対応すると警告したことを受け、第1段階の米中通商合意が破棄されるとの懸念が高まった。

また米商務省が人権侵害や国家安全保障上の懸念を理由に33の中国企業・団体をブラックリストに追加すると発表したことを受け、引けにかけ売り優勢となった。

米中間の緊張の高まりによって、主要株価指数は数カ月ぶりの高値から下落したものの、週間の上昇率はダウが3.3%、S&P500が3.2%、ナスダックが3.4%となった。新型コロナワクチンや制限措置の緩和を巡る楽観的な見方が追い風となった。

USバンク・ウェルス・マネジメントのエリック・フリードマン最高投資責任者(CIO)は「新型コロナに対する懸念が引き続き市場を支配しているが、米中関係が取って代わる可能性がある」と述べた。

週明け25日の米株市場はメモリアルデーの祝日で休場となる。

セクター別では不動産<.SPLRCR>が2.2%高と値上がりトップ。一方、原油価格が3%下げたことでエネルギー<.SPNY>が0.7%下落した。

シェブロン<CVX.N>が1.9%下げ、ダウの重しとなった。

中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディング<BABA.N>は予想を上回る四半期利益を発表したものの、株価は約6%下落した。中国の電子商取引サイト運営大手、ピン多多(ピンドォドォ)の米上場株<PDD.O>は好調な決算を受けて14%高となった。

米半導体大手エヌビディア<NVDA.O>は2.9%高。2・四半期(5─7月)の売上高見通しがアナリスト予想を上回った。

米プライベートエクイティ(PE)大手KKR<KKR.N>は1.1%上昇した。インドの複合企業リライアンス・インダストリーズ<RELI.NS>のデジタルサービス部門「ジオ・プラットフォームズ」に15億ドル出資すると発表した。

データ分析ソフトウェアメーカーのスプランク<SPLK.O>は、クラウドサービスへの需要増加見通しを受けて約12%上昇した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.17対1の比率で上回った。ナスダックでは1.30対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は87億5000万株。直近20営業日の平均は112億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24465.16 -8.96 -0.04 24461.9 24481.6 24294.0 <.DJI>

8 4 7

前営業日終値 24474.12

ナスダック総合 9324.59 +39.71 +0.43 9278.55 9328.28 9239.41 <.IXIC>

前営業日終値 9284.88

S&P総合500種 2955.45 +6.94 +0.24 2948.05 2956.76 2933.59 <.SPX>

前営業日終値 2948.51

ダウ輸送株20種 8470.09 +17.24 +0.20 <.DJT>

ダウ公共株15種 763.93 +9.91 +1.31 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1802.31 +11.35 +0.63 <.SOX>

VIX指数 28.16 -1.37 -4.64 <.VIX>

S&P一般消費財 982.39 -1.35 -0.14 <.SPLRCD>

S&P素材 332.86 -0.58 -0.17 <.SPLRCM>

S&P工業 537.84 -0.61 -0.11 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 587.98 +1.94 +0.33 <.SPLRCS>

S&P金融 363.60 -0.94 -0.26 <.SPSY>

S&P不動産 202.46 +4.37 +2.21 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 288.94 -1.94 -0.67 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1158.51 +2.19 +0.19 <.SPXHC>

S&P通信サービス 179.85 +0.81 +0.45 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1694.51 +7.08 +0.42 <.SPLRCT>

S&P公益事業 285.67 +3.21 +1.13 <.SPLRCU>

NYSE出来高 7.59億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 20565 + 205 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物6月限 円建て 20550 + 190 大阪比 <0#NIY:>