(ブルームバーグ): 中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディングは同国の景気低迷のあおりを受け、2021年3月通期の増収率が鈍化するとの予想を示した。

アリババの発表によると、通期売上高は少なくとも27.5%増の6500億元(約9兆8000億円)超が見込まれている。アナリスト予想を下回り、前年度の35%増から減速することになる。

1-3月(第4四半期)の売上高は予想を上回る22%増の1143億元だったが、増収率としては過去最低だった。

アリババ幹部らはオンライン販売が3月以降回復し始めていると話したが、低調な決算は中国が新型コロナウイルス感染症(COVID19)の影響をまだ拭い切れていないことを示している。消費者は高額支出にはまだ消極的だ。

アリババは中国内での販売不振への対応だけでなく、バイトダンスや拼多多(PDD)との競争激化にも直面している。中国政府のデータによれば、中国での電子商取引は1-3月期に5.9%増と、2019年のペースの3分の1にも満たなかった。

原題:Alibaba Sales Growth Plumbs New Lows During China’s Slowdown (2)(抜粋)

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