(ブルームバーグ): 乗客乗員99人を乗せ着陸に近づいていたパキスタン航空の旅客機が、同国南部シンド州の州都カラチで住宅街に墜落した。

同州保健当局の報道官によると、97人の死亡が確認された。墜落したのはエアバスA320型機で、乗客2人は生存していると、同州の別の報道官がツイートで明らかにした。そのうちの1人はパンジャブ銀行の幹部、ザファル・マスード氏だという。

航空管制官の交信記録を収集するLiveATC.netの音声記録によると、事故機のパイロットは両方のエンジンが電力を失ったと管制官に伝えていた。

パキスタン航空のアルシャド・マリク最高経営責任者(CEO)はビデオメッセージで、事故機のパイロットは「技術的な故障」を報告し、着陸を断念してゴーアラウンドを決定していたと説明。この技術的故障について同社として調査していると述べた。

パキスタンのカーン首相はツイッターで、同CEOと連絡を取っており、直ちに調査が行われると説明した。事故機が墜落した住宅街から住民はさまざまな場所に避難していると、パキスタン軍のメディア部門がツイッターで救助作業について報告した。

民間航空当局によると、同国のラホールを発ったこのPK8303便には乗客91人、乗員8人が搭乗していた。 

原題:Toll From Pakistani Airbus Crash in Karachi Rises to 80 (4)、Pakistan’s Airbus Crash Kills 97 people on Board, Two Survive(抜粋)

(死者数や救助作業などについて情報を更新します)

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