[ベルリン 21日 ロイター] - IHSマークイットが発表した5月のドイツ総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は31.4となり、4月改定値の17.4から上昇した。新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)が緩和されたことで、サービス部門・製造業部門ともにいくらか回復がみられた。

ただ、ロイターがまとめたアナリスト予想の34.1には届かなかった。好不況の分かれ目となる50も3カ月連続で下回った。

IHSマークイットのエコノミスト、フィル・スミス氏は「経済活動の落ち込みは4月を底に劇的に和らいだ。しかし、平常時の水準には程遠く、回復への道筋も不確かな状況が続く」と指摘した。

ロックダウンで最も大きく影響を受けたサービス部門のPMI速報値は31.4で、4月の改定値16.2、速報値15.9(過去最低)から回復した。

製造業PMI速報値は36.8で、4月改定値34.5から上昇した。

スミス氏によると、企業は需要鈍化の長期化を見越し、「憂慮すべき水準」の人員削減を続ける見込み。「長期的見通しの主なリスクは雇用喪失の規模だ」と指摘した。