安倍首相らの告発状提出 桜見る会前夜祭、公選法違反疑い
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注目のコメント
私はどちらかといえば安倍政権に対して厳しい見方をしていますが、それでも「告発状を出した」というニュースにバリューがあるか疑問に思います。どれだけ一方的でも、告発はだれでもできます。地検が受理するかどうか。そして捜査の結果、どうなったか。もしくは、そうした告発の裏付けとして、どのような事実があるのか。そこまで含めて書くべきだと思います。
この記事には、「安倍首相らに対する告発状を提出するため、東京地検に向かう弁護士ら」という写真が添えられていますが、この写真を撮るためだけに、「提出はいつですか?」というやりとりを記者と重ねています。記者はもっと時間をかけるべきことがあるはずです。報道のフォーマットを考え直すべき時期がきていると思います。検察に立件する意志があるなら、容易に立件できる事案だと思います。逆に言うと、あっさり「お咎めなし」とする方が難しいのではないかと思います。検察が中立で独立していることを内外に示すことが求められている今、検察の判断が注目されます。小沢一郎氏をターゲットにした事件の失敗、何より大阪地検特捜部の証拠捏造報道事件の大不祥事がなければ、検察はすでに着手していたかも知れません。モリカケ問題や甘利氏の口利き疑惑などもそうですが、この10年近く検察は政界捜査にあまりに慎重でした。それまでの独善的・強権的な捜査手法への強い反省が求められていたからです。ただ、いつの間にか霞が関を覆う「忖度」の空気の影響も受けていたかも知れません。伊藤栄樹、河井信太郎、吉永祐介ら伝説の検事のような硬骨漢がもし今いたら、と考えてしまいます。
推定無罪。
「何人でも、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる」(刑事訴訟法第239条第1項)とあるとおり、刑事告発は、誰でもできます。
そして、記事にもあるとおり、告発状は、提出されこそすれども、受理はされていません。
告発状の詳細な内容に触れることなく、違反したとされる法律と告発状が提出されたことのみを報じるというのは、とても公平中立な報道とは言えません。
(桜を見る会そのものの問題は、また別の話です)