【決算分析】パナの多角化経営に見る、これから勝てる製品・地域

2020/5/19
日本を代表するメーカーのパナソニックが最新の決算を発表した。
結果は売り上げも利益も下がる「減収減益」となったものの、主な要因は2019年の米中貿易戦争による景気の低迷で、ほぼ予想通りの業績となった。
新型コロナウイルスによる本格的な業績影響は、すでに始まっている2021年3月期だ。
パナソニックは、日本企業の中でも特に事業が幅広く、製品群が多様だ。家電メーカーであり、住宅設備メーカーであり、車載部品メーカーでもある。
コロナ禍による影響度合いは、製品でみても、地域別に見ても、実に幅広い。
そんなパナソニックの決算から、意外にも伸びていそうな製品や、逆にピンチに陥りそうな製品、また、本当に経済が低迷している地域はどこなのかを読み解いていこう。
Index
☑️キャッシュ経営が「吉」と出る
☑️中国売上は復活、インドはゼロ
☑️巣ごもり・衛生・非接触に商機
☑️外出・移動・イベントはピンチ
キャッシュ経営が「吉」と出る
パナソニックの2020年3月期の連結決算は、売上高が前期比6.4%減の7兆4906億円、営業利益は同28.6%減の2937億円、当期純利益は同20.6%減の2257億円だった。
テレビや白物家電などを手がける家電部門の海外販売が不調だったことや、テスラ向けの車載電池事業を含めた自動車部品事業も自動車業界の不調もあって営業赤字が悪化したことが響いた。
もっとも、減収減益とはいえ、期初に見込んでいた業績とほぼ変わらなかった。もともと、テレビや半導体、太陽電池など不採算事業の構造改革をしているため、保守的に業績を見通していたからだ。
そこで売り上げは落としても、キャッシュフローを重視するという「守りの経営」に舵を切った。これが、コロナ禍で幸いした面がある。
本業で増えた現金の額を示す営業キャッシュフローは、4303億円と前期と比べて2倍強増えている。投資に使ったキャッシュを差し引いたフリーキャッシュフローは2242億円と、前期の102億円から大きく向上した。