(ブルームバーグ): スイスのノバルティスのバサント・ナラシンハン最高経営責任者(CEO)は新型コロナウイルスのワクチンについて、来年下期にならないと実用化されないかもしれないとの見通しを示した。製薬業界でもこうした見方が主流となっている。

ナラシンハン氏は14日付のスイス紙ハンデルスツァイトゥングへの寄稿で、「今回のパンデミック(世界的大流行)に対処する究極の方法は新型コロナワクチンになる見込みだ」とし、「それにはより多くの時間がかかるだろう。私の推測では1年半から2年程度だ」と指摘した。

年内に限定的ではあるもののワクチンが提供されるようになると予想するワクチン開発企業もあるが、全般的に製薬業界幹部はより慎重な立場だ。

ナラシンハン氏によると、臨床試験または開発段階にあるワクチン候補は約90に上る。ノバルティスはコロナワクチン開発を進めていない。

原題:Novartis CEO Says Covid-19 Vaccine May Take Until End of 2021(抜粋)

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