[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した4月の輸入物価指数は前月比2.6%下落と、2015年1月以来、5年3カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。新型コロナウイルス危機により石油製品の需要が低迷した。短期的にデフレに陥るとする一部のエコノミストの見方を後押しする内容だった。市場予想は3.1%下落だった。

3月の輸入物価指数は当初発表の2.3%下落から2.4%下落へ改定された。輸入物価には関税が含まれていない。

4月の前年同月比は6.8%下落し、15年12月以来の大幅なマイナスだった。3月は4.2%下落していた。

石油製品を除く輸入物価は前月比0.5%下落。前年同月比では1.1%下落した。石油製品は前月比33.0%下落。3月は26.5%下落していた。

今週発表された4月の消費者物価指数(CPI)は世界金融危機以来の大幅な落ち込みを記録。4月の卸売物価指数(PPI)も09年以来の大幅なマイナスとなった。

新型ウイルスの感染拡大を抑えるための封鎖措置により国内外の需要が低迷し、デフレ懸念が強まった。消費者や企業が値下がりを見込んで購入を待ち、一段と景気が悪化する可能性があるため、景気後退期にデフレに陥ることは経済に打撃となる。

輸出物価は前月比3.3%下落し、市場予想の2.1%下落よりも大幅なマイナスとなった。3月は1.7%下落していた。4月の前年同月比は7.0%下落だった。

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