日本企業がイノベーションで苦戦しているのは、リサーチ法を変えないからだ
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この通りにリサーチしてストーリーを組み立ててプレゼンしても、受け取り手が「日本企業」の場合、「で、数値は?」「根拠は?」「成功する保証は?」「MECEになってる?」「抜け漏れは?」などと突っ込まれずっこけることしばしば。
いや、むしろ「日本企業」とは、お気に入りの部下のアウトプットを褒めて自分の成果とし、気に入らない部下が作ったアウトプットをボロカスに罵って、仕事のやり甲斐を構築するシステムとも言えるので、気に入らない部下が作ってくる資料の中身が素晴らしければ素晴らしいほど潰しがいがあるとすら言えるかも知れない。中身で評価されるワンチャンはあるだろうが、そうした人は限られているので、多数決では決まらず、決済権限のある人に気に入られるか否か。
結局イノベーションはアイデア×意思決定(ワクワクにお金を支払う決意)なので、後者の権限や気概がない限り「日本企業」ではイノベーションは生まれませんね。課題設定の所に非常に共感しました。Airbnbの創業者や、Apple, Googleデザイナーを多数輩出しているアメリカのRISDというデザインスクールで勉強しました。せめてこのコメント欄を見ている方に学んだ事を伝えたいのですが、
そもそも日本のイノベーションの定義がずれています、技術革新ではありません。
イノベーションは本質的で本当に必要な課題解決や構想を、テクノロジーとデザインで実現した最適解です。
定義が曖昧で誤解されがちですが、目的でも手段でもなくただの結果なのです。
Steve Jobsが携帯電話に合理性と美意識を追求した結果としてボタンが全て無くなったのも
Teslaにエンジンの代わりに単三充電池が並んでいるのも結果であり、それが実現したい構想に対して最適解だったからです。
チェックリストを用意しておきます。
1.本当に解くべき問題か、正しい問題設定か考える
2.日本マインドに囚われていないか、多様な視点を持つ人に聞く
3.前例やルール、ノームを抜きに本質的な解決方法を考える
4.実験と検証を繰り返し、技術を利用した最適解を見つける
5.本質的、シンプル、直感的、多くの人に魅力的なデザインとストーリーに接続する。結構面白いことが書いてあります。MBAとデザイナーで分けて理解すると、記事の面白さが伝わりにくいかもしれません。ここは、記事の以下の部分と「問いを設計する」が肝で、あとはデザインスクールのお作法なので、専門書でも読めば良い。
>世界的なデザインリサーチャーであるヤン・チップチェイス氏は、デザインリサーチとは「why(なぜ)」を理解するための手法だといいます。
>定量分析は、消費者が何をしているか(what)、またはどのようにしているか(how)を知るための手段です。
>デザインリサーチは定量分析からは得難い、定性情報を得るためのリサーチ手法で、フィールドワークで人間の行動観察をすることを基本としています(『ハーバード・ビジネス・レビュー』より)。
私が先輩方から習って理解している情報整理の分類は、
a.Where(背景)
b.What(目的、(目標))
c.How(手法、手順)
d.Why(洞察、意義、理由)
の4つです。
順番は離す相手によって変えれば良いです。
一次情報を集めるヒアリングでは、大抵a.が中心で知ってるか知らないかで、引き出せる情報に差が出てくるでしょう。ここで仕事をした気になりがち。たまにd.やc.を直球で聞く方も居ますが、こういう方は対案、即ち自分の仮説を持っているので、仮説が間違ってないか教えて下さいと言わないだけで、プランBとして一次情報を引き出し、仮説と比較優位分析を脳内でしているはず。
書き出すと収集が付かなくなるのでまとめると、究極の問いはWhyとHowの2つだけだと認識してます。
それ以外は議論の前提をすり合わすだけの予備質問で、人と人が話して情報を得る場合には、「なぜ?」「どうやって?」の2つに尽きると思います。あとはマナーや社会性、その場の状況によって言い方が変わり、前提確認質問を補足することになるかと思います。