[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米国株式市場では主要3指数が下落。東京市場でもその流れを引き継ぎ、朝方から幅広い銘柄で売りが先行した。後場には米株先物が軟化したことを受け、日経平均は下げ幅を拡大。4日ぶりに2万円を割り込んだ。

13日の米国株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、新型コロナウイルス感染拡大によって米経済が「長期」にわたり低迷する恐れがあるとの見通しを示したことが重しとなり続落した。パウエル議長はFRBが必要に応じて一層対応するとした一方、財政支出も一段の拡大が求められると明言した。

日経平均は前日比126円56銭安の2万0140円49銭で寄り付き、続落スタート。前場は新たな買い材料が見当たらないため、様子見ムードが強まり、方向感に欠ける展開となった。後場に入って、米株先物が軟化したことを受け、日経平均は急落。2万円を割り込んだ後も下げ幅を拡大し、この日の安値近辺で引けた。

通常は前場のTOPIXが0.5%以上値下がりすると日銀のETF(上場投資信託)への買い入れ期待が強まるが、前日の買い入れ金額が1005億円と前回5月1日の1205億円から減額となったため、この日の相場ではさほど意識されなかった。

市場では「緊急事態宣言が部分的に解除されることになったのを受け、前場は国内勢を中心にある程度の買い戻しが入っていたようだ。後場は欧州勢が加わり、先物売りに押され、日経平均も連れ安となった」(みずほ証券のシニアテクニカルアナリスト、三浦豊氏)との声が出ていた。

TOPIXも3日続落。東証33業種では、海運業、建設業、鉄鋼、金属製品などの32業種が値下がり。値上がりは医薬品の1業種にとどまった。

個別では武田薬品<4502.T>が大幅続伸し4.65%高で取引を終えた。13日に発表した2021年3月期の連結業績予想で、営業利益(国際会計基準)を前年比3.5倍の3550億円と発表したことが好感された。そのほか第一三共<4568.T>、日本新薬<4516.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品関連株も堅調だった。

東証1部の騰落数は、値上がり190銘柄に対し、値下がりが1952銘柄、変わらずが29銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19914.78 -352.27

寄り付き    20140.49

安値/高値   19,902.93─20,185.00

TOPIX<.TOPX>

終値       1446.55 -28.14

寄り付き     1464.99

安値/高値    1,446.55─1,467.42

東証出来高(万株) 132977

東証売買代金(億円) 21578.23