【ソニー】追い風はゲームだけ。コロナの悪影響はむしろこれから

2020/5/14
ソニーが5月13日、最新の決算を発表した。
2020年3月期の売上高と営業利益は、それぞれおよそ5%減り、減収減益となった。新型コロナウイルスの影響は、営業利益に対してマイナス682億円あったものの、営業利益率10%を超える水準を維持した。
ソニーは、テレビやスマートフォンというエレクトロニクス製品から、ゲームや映画、音楽などのエンターテインメント分野まで手掛ける。さらに、カメラ用イメージセンサーなどの「B2B」分野の部品事業や、保険を中心とした金融サービスまで実に幅広く事業を手掛ける。
「コングロマリット経営」とも言えるソニーの多角化経営を最新決算の分析とともに見ていこう。
Index
 ☑️利益率10%をけん引した半導体
 ☑️コロナで「ゲーム↑・電機↓」
 ☑️コロナの影響は今後大きくなる
 ☑️鍵を握る「リカーリングビジネス」

利益率10%をけん引した半導体

まず、ソニーの決算概要をチェックしよう。
2020年3月期は、売上高が前期に比べて4.7%減って8兆2599億円だった。その一方で、本業のもうけを示す営業利益は5.5%減って8455億円、当期純利益は36.5%減の5821億円という結果だった。
6事業のうち、最も好調だったのは、スマホカメラ向けとして他社にも広く外販しているイメージセンサーを中心とする「半導体事業」だ。