【讃井康智】これから、学びの「大格差」時代が到来する

2020/5/20
もう「コロナ前」には戻れない。新型コロナウイルスによって、世界は一気に変わってしまった。私たちの生活やビジネスは、これからどう変わるのか。気鋭のプロピッカーたちが、テーマごとにコロナ後の世界を予測する。
教育界に激震が走ったのは、2月27日の夕暮れ時のこと。
政府から突然の全国一斉休校要請が出され、学校だけでなく各地域の教育委員会や文部科学省にとっても青天の霹靂でした。
翌週の3月2日からの学校休校に合わせる形で、塾やプログラミングスクールなど課外の教育事業者も営業を相次いで自粛しました。
その後、コロナ感染が広がり緊急事態宣言が発令され、その延長によって一部の地域を除き、全国的に2カ月以上の休校が続きました。
これだけ長い全国一律の休校は、戦後初です。
この休校は、教育界に大きな変化をもたらそうとしています。 現場の教師は、教科書や宿題の郵送に追われましたが、オンラインでの学びを始めた学校もたくさんありました。
こうした変化は、日本だけでなく世界中で起きています。中国、フランス、アメリカなど各国でオンラインでの学びを実現しようと関係者が奔走しました。
特に中国では国をあげて「停課不停学」(授業は止めるが、学びは止めない)というスローガンのもと、オンラインで学ぶための取り組みが産官連携して強力に推進されました。
コロナショックは、教育界をどう変えるのか。本記事で考察していきます。