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2時間に及んだオンライン会見に参加しましたが、章男社長のスピーチが印象的でした。とりわけ聞き入ってしまった、日本企業のアンカーとしての責任感について語った部分はノーカットでお届けします。

「雇用と国内でのものづくりを犠牲にしたV字回復が評価されるのは違うと思う」。

この言葉にトヨタの日本トップ企業としての責任感と、新たなモビリティ企業となるためのしがらみが集約されているように感じます。
豊田社長の気迫が満ちた素晴らしい記事。
リーマンショックからの危機を乗り越え、企業を筋肉質に変えてきた基盤づくりと、逆に何を守り続けなければいけないのか、経営者として胸を打たれる内容です。

"これまでどんなに経営環境が厳しくなっても、「日本にはモノづくりが必要であり、グローバル生産をけん引するために競争力を磨く現場が必要だ」という信念のもと、まさに、石にかじりついて守り抜いてきたものでございます。"

サプライチェーンが世界に跨るトヨタが、この状況下でも赤字転落がない力強さを感じます。
遡ること10年前の2010年2月、米議会の公聴会に呼ばれた豊田社長は、攻撃的な質問を浴びせかけられても、真摯に自分の言葉で話されました。猛烈なフラッシュの中でも平静を失わずに、どんな質問に対しても尊厳を失うことなく、最後まで乗り切ったその姿を今でも鮮明に覚えています。
今回のオンライン会見にも、それが重なって見えました。
正に、日本経済の真のリーダーですね。
トヨタだからできるのではなくて、こういうことを語ることができるからトヨタなのだと改めて思いました。語ることの重要性を改めて感じています。
特に、トヨタイムズを通じて、豊田章男社長の最近のメッセージの発信の仕方は非常に素晴らしいものがあると思います。
例えば、今回の新型コロナウイルスの問題が深刻化してきた3月25日に、この動画メッセージを出しました。
「世界中のトヨタの仲間たちへ豊田章男からのメッセージ There is nothing we can’t overcome!」
https://youtu.be/phiXP-1i3jw

今のような危機だからこそ、リーダーはもっと語ることが大切であると思います。正しい意思決定をするから人が動くのではなくて、その決定に自分なりに意味を見いだせるから、自分もその中の参加者であるということがわかるから人が動くのではないでしょうか。
別に豊田章男さんのように語らなくても良いと思うのです。でも、自分なりに今どんな思いで、どんなことを大切にしたいのか、そのことを語ることが大切だなと改めて思いました。
ユーモアも併せ持つ豊田社長ですが、昨日の豊田社長は出家した僧侶のよう。

トヨタのトップである以上に、グループ会社やステークホルダーはもちろん、自ら「国に頼らず国を支える」の姿勢で国を支えていくことを内外に誓ったような会見でした。

リーマンショックのときより深刻と表明しながら赤字にしないところが世界に冠たるトヨタ(リーマンショック直後は赤字決算)です。
「今の世の中、V字回復ということがもてはやされる傾向があるような気がしております。
雇用を犠牲にして、国内でのモノづくりを犠牲にして、いろいろなことをやめることによって、個社の業績を回復させる。
それが批判されるのではなく、むしろ評価されることが往々にしてあるような気がしてなりません。
それは違うと、私は思います。
企業規模の大小に関係なく、どんなに苦しい時でも、いや、苦しい時こそ、歯を食いしばって、技術と技能を有した人財を守り抜いてきた企業が日本にはたくさんあります。
そういう企業を応援できる社会が、今こそ、必要だと思います。」

短期の売上や利益ばかりに右往左往してきた短期主義へのアンチテーゼ、とも読めますね。本音は、そういう企業を応援できる「投資家、株主」が今こそ必要、でしょうか。
色々な思いを感じる会見。
まず、予想を出した背景としての下記の言葉が印象的。計画は変わるかもしれないし、サプライヤーには少なくとも短期的な生産量内示は常に行くわけで、だったらば公表までするというのは誠実だし良いことだと思う。
『そうした中、トヨタは「裾野が広い産業なので、サプライチェーンのよりどころとして計画は必要」(近CFO)として、今期の予測も発表した。』

そして、国内生産300万台死守や、モノづくりの基本の良いものを安くつくること、それが簡単ではないことなど。
そのなかでも昨日コメントしたように、営業利益5000億円を守る、おまけにCASE対応の投資を続けながらというのは、ここ数年のコストがかなり「攻めのもの」だったのと、北米のように先行的に悪くなっていた地域で一定の対処を先に進められていたのが不幸中の幸い(実績期は利益率が少し戻っていた)。削るところもあるだろうが、それでも金融危機のように全部止めるわけではなく、かつその時ほど利益が落ちない計画。
外部環境では、まだ為替はほとんど動いていないが、米国がこれだけ緩和をしているので円高に推移していくと思っている。そうなったときに国内生産には逆風。金融緩和をもっと大きい通貨がやっているなかで緩和をしても対抗しきれない現実もあるが、金融危機後の国内産業の円高による苦しみの再燃になるレベルにまでは行ってほしくない。
https://newspicks.com/news/4895602
先日の自動車工業会でのスピーチも自分たちが踏ん張って雇用を守ることが経済崩壊を防ぐ、というお話をされていましたが、今回の会見もその姿勢が強く出ていると思います。
また今、将来の会社のあり方を考えた投資を積極的にするということは、コロナが落ち着いた状況での打ち手を様々に持つことを意味すると思うので、未来への投資を緩めない姿勢もさすがトヨタだと思いました。
素晴らしいな。本当に素晴らしい!


モノづくりには、もう一つの大切な基本があります。それは、モノづくりは人づくりということです。

人はコストではありません。人は改善の源であり、モノづくりを成長・発展させる原動力です。

コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中で、多くのモノづくり企業が、医療用フェイスシールドやガウン、マスクなどの生産に乗り出しました。

私たちも、米国ではすぐに3Dプリンターを使い、医療用のフェイスシールドを作り、日本や欧州など、グローバルに展開してまいりました。

また、人工呼吸器のように、自分たちではつくれないものについてもTPSを活用した生産性向上支援に取り組ませていただいております。

こうしたことができるのは、国内生産300万台体制にこだわり、日本にモノづくりを残してきたからだと思っております。
私たちが石にかじりついて守り続けてきたものは、300万台という台数ではありません。

守り続けてきたものは、世の中が困った時に必要なものをつくることができる、そんな技術と技能を習得した人財です。
こうした人財が働き、育つことができる場所を、この日本という国で守り続けてきたと自負しております。

コロナ危機に直面した今でも、この信念に、一点のくもりも、ゆらぎもございません。
日本にトヨタがあって、本当に良かった‼️と、昨日の決算発表と決算資料を見てしみじみ感じました。

まずは、大幅減収でも業績予測を出したこと。
三井物産もそうでしたが、黒字を死守します!と企業が宣言してくれることは、心強いです。

そして、この黒字死守は、トヨタだけを守る為でなく、サプライチェーンに関わる全ての企業と人を守ることを意味します。
もちろん、厳しい1年になるとは思いますが、数値を出して貰えて安堵した人も多いでしょう。

リーマンショック後、一時期トヨタ株は3000円を切りそうになりました。
それでも、トヨタが潰れる時は日本が潰れる時だ!と勝手に思って、株を買いまして良かったです。

もちろん、トヨタほどスポットライトは当たらないけれども、同じくらい責任を感じている企業のトップにとっては、昨日のトヨタの決算発表は、エールに感じたと思います。

ぜひ、頑張って欲しいですね。
この連載について
今、知りたい注目のニュースの真相から全体像まで、やさしく徹底解説。プロピッカーや有識者による対談、オピニオン寄稿、直撃インタビューなどでお届けする、NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。
トヨタ自動車株式会社(トヨタじどうしゃ、英語: Toyota Motor Corporation)は、日本の大手自動車メーカーである。通称「トヨタ」、英語表記「TOYOTA」、トヨタグループ内では「TMC」と略称される。豊田自動織機を源流とするトヨタグループの中核企業で、ダイハツ工業と日野自動車の親会社、SUBARUの筆頭株主である。TOPIX Core30の構成銘柄の一つ。 ウィキペディア
時価総額
21.7 兆円

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