[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場はS&P500<.SPX>が小幅続伸。ダウ平均<.DJI>は反落した。新型コロナウイルス感染の第2波を巡る警戒感と経済活動再開への期待が入り交じる展開となった。

ヘルスケアとハイテク株が買われ、S&Pとナスダックを支援した。

米株価が比較的底堅く推移していることについて、レノックス・ウエルス・アドバイザーズの最高投資責任者、デイビッド・カーター氏は「大規模な財政・金融刺激策が経済を活性化させ、収益押し上げを支援するという現実的な期待を踏まえ、投資家は株に買いを入れている」と述べた。同時に「市場に存在する楽観的な見方は新型コロナの第2波が発生すれば打ち消される可能性がある」とし、確実な新型コロナ対策に欠く中で「市場は揺れ動く公算が大きい」と述べた。

韓国ではウイルス第2波到来の可能性が出ているほか、ドイツでは1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」が上昇しており、経済活動の再開に向けたロックダウン(都市封鎖)措置の緩和が時期尚早である可能性を示唆した。

個別銘柄では、医薬品卸売のカーディナル・ヘルス<CAH.N>が6.7%高。新型コロナのパンデミック(世界的流行)によって四半期売上高が押し上げられた。

食品ゼネラル・ミルズ<GIS.N>は1.8%高。ロックダウンに備えた消費者の食料品買いだめを背景に2020年度の売上高が予想を上回るとの見通しを示した。

半面、石油・ガス生産大手チェサピーク・エナジー<CHK.N>は12.2%安。破産法の適用申請を選択肢の1つとして検討していると確認した。[nL4N2CT3K6]

ホテルチェーン大手マリオット・インターナショナル<MAR.O>は5.6%安。ロックダウン措置に伴う休業が響き、ホテル業界で重要視される客室売上高が落ち込み、四半期利益が市場予想を下回った。[nL4N2CT3NH]

スポーツ用品アンダーアーマー<UAA.N>も9.7%安。店舗の多くが閉鎖を強いられる中、第2・四半期は50─60%の減収になると予想した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.68対1の比率で上回った。ナスダックでは1.20対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は100億9000万株。直近20営業日の平均は113億9000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24221.9 -109.33 -0.45 24256. 24366. 24070. <.DJI>

9 45 21 22

前営業日終値 24331.3

2

ナスダック総合 9192.34 +71.02 +0.78 9054.9 9241.9 9053.1 <.IXIC>

1 2 8

前営業日終値 9121.32

S&P総合500種 2930.19 +0.39 +0.01 2915.4 2944.2 2903.4 <.SPX>

6 5 4

前営業日終値 2929.80

ダウ輸送株20種 8234.18 -98.32 -1.18 <.DJT>

ダウ公共株15種 761.83 -2.28 -0.30 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1774.31 -1.30 -0.07 <.SOX>

VIX指数 27.57 -0.41 -1.47 <.VIX>

S&P一般消費財 953.00 +0.91 +0.10 <.SPLRCD>

S&P素材 325.31 -5.01 -1.52 <.SPLRCM>

S&P工業 526.51 -6.65 -1.25 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 594.47 -1.16 -0.19 <.SPLRCS>

S&P金融 362.42 -7.18 -1.94 <.SPSY>

S&P不動産 204.25 -2.51 -1.21 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 289.78 -4.97 -1.69 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1176.82 +19.35 +1.67 <.SPXHC>

S&P通信サービス 174.47 +0.24 +0.14 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1676.99 +11.59 +0.70 <.SPLRCT>

S&P公益事業 283.74 -1.36 -0.48 <.SPLRCU>

NYSE出来高 10.43億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 20530 + 40 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物6月限 円建て 20500 + 10 大阪比 <0#NIY:>

(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)