超一流の人事部は知っている「学歴止まりの人、学歴からの人」
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出身校をTOEICの点数や持ってる資格と同じレベルで判断基準にすること自体は悪いこととは思わない。勉強ができる人が必要な部署もあります。
あくまでも個人的な経験としては、文系大学出身でも高校までしっかり数学を勉強してた人は論理的思考ができる人の比率が高いと感じます。一方で、偏見かもしれませんが下から付属で文系だとそのあたりが弱い人が多い。
ただし、多くの会社は業務遂行のスピードや人間関係の構築能力の高い人間の方が使いやすいし、汎用性があります。これは偏差値とはあまり関係ありません。学歴・性別・年齢・前職・国籍…その他諸々のバイアスフィルターは、採用要件と見極め方法にしっかり向き合ってこなかった人事や面接官の"逃げ"だと感じます。本当に各職種でパフォーマンスを上げる上で大切な知識やスキルの構成要素を考え、更にその見極めに適した質問を考えてきたなら、そんな粗末なフィルターに頼る必要はないでしょう。
また「地方や都心かで学生の持つ事前情報量がまったく異なった」というファクトに気づいたなら、何故その情報ギャップを埋め、"本質的に優秀な人"を採用しに行くという行動に出ないのか… それは、赤本を購入できた学生とそうでない学生とで、東大合格率を比較するようなもの。当たり前ですが、過去問に触れてきた経験のある方が有利です。でもそんなのは賢さではない。たまたま与えられた環境の差でしかないと思います。
Googleでもアイビーリーグなどエリート校出身と、(とくに黒人/ヒスパニック住宅地域に多い)その他大学とで候補者の面接通過率が大きく異なりました。それをみて私たちは「もし、これが先輩社員からの事前情報の格差による必要以上のギャップだとしたら、それは面接プロセスの公平性を損ねる」として、全ての候補者に同様の面接準備資料を配布することにしました。この面接準備資料は大学受験の赤本のようなもので、過去に聞かれた質問や、それにより見極めようとしている資質、模擬解答などを記しました。事前の認知情報のレベルを揃えることは、leveling the playing field (スタートラインを統一すること)とみなした訳です。優秀な人材はどこにでもいますが、みんなが皆同じ環境に置かれたわけではありません。面接時の見極めこそ手加減しませんが、格差をなるべく無くした上でフェアなゲームを作る必要はあると強く感じました。
不公平な事実を現実として流すより、会社にとってより本質的な価値を模索できた方が、人事として意味があると思いますし、カッコいいと思います。学歴と社会に出てからのパフォーマンスは別物だと思います。東大卒よりも遥かに仕事ができる高卒の人は幾らでもいます(東大OGですが、断言します!)。
世界経済フォーラムの「仕事の未来」レポートによれば、今後10年も経たないうちに、職場の仕事の殆どを人間ではなくAIや機械が担うようになるとのこと。そうした世界で求められるのは、高い事務処理能力ではなく、機械にとって代わられることがないであろうクリエイティビティ(創造的問題解決能力)です。日本の教育も、決められた正解に辿りつくことを重んじるだけでなく、クリエイティビティを養う方向に舵を切るべきときだと思います。「正解」を出せるだけでは、もはや通用しません。
クリエイティビティと図々しさ(忖度せずに、思ったことを理路整然と発言できる力)ーそれこそがこれからの日本に求められているのではないでしょうか。