グーグルがトロントで夢見た「未来都市」の挫折が意味すること
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スマートシティがデータ利活用型の都市・地域特色を持つ以上、個人の情報がどう扱われ、その結果個人にどんな便益があるかについて市民とコミュニケーションを十分に取ることは必要です。
トロントの件は企業側がこのコミュニケーションを怠ったわけではないでしょうが、理解されるには至らなかったということなのだろうと思います。
ただ、今回のコロナで個人の行動や購買情報などが正しく記録され、必要に応じて行政や医療機関、企業と共有できる方が都合が良い場合が徐々にわかってきたのではないかと思います(濃厚接触者や場所の割り出しなど)。コロナを機にデジタル化・オンライン化が急速に進むことは間違い無いでしょう。ユーザー側(=市民)が、自分の情報を他者に渡す・開示する条件を自分で考える世界になっていくようにも思います。スマートシティを構築する側はますますコミュニケーション努力が求められるのではないでしょうか。情報管理が大きな課題になったGoogle。
トヨタもスマートシティの構想を打ち出したけれど、IT分野で大きく遅れをとる同社がどのように課題を解決していくのかとても気になりますね。下記こそが重要な教訓であると思う。
この種のプロジェクトで生じる問題を解決するには、理論的には草の根の活動から始めていくやり方がある。「こうした事業を、サイドウォーク・ラボや地域の未来を再構想しようとする大手テック企業が次に実施するときは、地域コミュニティとの密接なコミュニケーションが伴ってくるでしょう」
住むのは、人間である。だからこそ、住民との信頼関係が成立していないと受容されない。
現在のテックジャイアントに対する世間の受け止め方が正だとすると、テックジャイアントが都市OSとなることは難しいのだろう。
彼らと異なるアプローチを取る日本の企業はどうだろう。今後が楽しみである。