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【分析】なぜAIは「コロナ対策」で活躍できていないのか
2020/5/15
新型コロナウイルス流行以前の世界では「AIの活用」は一つのメイントピックだった。しかしコロナ流行後、AIに関する話題は目立たなくなったように見える。
実際、AIを使った企業業績向上を専門とする、日立製作所の矢野和男フェローは、「AI・データは、コロナ禍においてはあまり役立っていない」と述べる。
AIが長期的に社会の形を変えていくことは論をまたないが、コロナのような予測不能な事態が生じたとき、AIにできること、できないことは何か。
そのような特徴を認識しながら、我々はいかにAIを利用し、新しい社会を作っていけばいいのか。矢野氏が自身の研究を元に解説する。
科学的に見る「幸福な職場の条件」
コロナ禍において在宅勤務が推奨され始め、数カ月が経とうとしています。私自身も在宅勤務の生活を送っていますが、だんだん息苦しさや疲労を感じ始めているころではないでしょうか。
その理由を理解するためには、「幸福な職場の条件」について知る必要があります。
私たちはおよそ15年前から幅広い業種業態の方に協力いただき、誰と誰が対面して会話をしているかの情報、また、そのときに発生する上半身の揺れの情報を名札型センサーで集めてきました。
そしてこれと幸福感に関する質問紙調査や生産性のデータを合わせてみることで、幸福度と生産性の高い組織には4つの条件があることが明らかになったのです。
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この連載について
新型コロナウイルスの流行は、社会や経済の仕組みを根底から変化させた。今後、日本は中長期的にどのような方向に進むのか。安宅和人氏の新著『シン・ニホン』の中身にも触れながら、安宅氏とゆかりの深い論者を中心に、各ジャンルのエキスパートが日本の未来像を議論する。