4月米失業率、最悪の14.7% 非農業部門就業者2050万人減
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マーケットの予測はもっと悪かった、とはいえそもそもが尋常な数字ではない。日本にとって対岸の火事ではなく、むしろ失業率が低い日本の働く世代では未体験の下期になるかもしれない。雇用の流動性の低い日本の大企業はいまだないほど蓄えが流出しており、これまでも指摘されてはきたが、年功序列、終身雇用、企業内労働組合という三種の神器がいよいよ過去のものになるかもしれない。
2200万の失業予想に対して2050万で150万のポジティブサプライズ!なんてわけはなく。
あと、数値としてはアメリカのコロナ感染者数が126万人、死者が約7.6万人。なので感染者の20倍くらいで失業をしていて、感染危機ではなく経済危機と多くの人が感じているだろうことが、数字からも明白(封鎖解除を急ぐ理由そのもの)。
これまでと桁が二つも違う数字は言われていたので驚きはないのだが、下記で長期時系列を見ると今回がどれだけ異常事態なのかが窺えると思う。むしろこれだけの事態なのにマーケットが反応しないということも、正直異常事態だと思うし、何を期待値は織り込んでいるのかが分からない。皆分からないから、マーケットが動く方向に追随しようとしているようにも感じる。
ただそうであればファンダメンタルズに帰着するはずで、ファンダメンタルズが決して良いわけではなく…もちろん緩和はしているが、緩和が実際の経済に聞くには時間も必要なわけで、そこまでマーケットがこらえられるかというと個人的にはそうは見ていないのだが。
なお雇用の状況は、いつもながら下記MarketWatchがまとまっている。3月と比べると大部分の業種に解雇が広がっている。引き続き流動性が高く今回の直撃を受けているLeisure and hospitality(いわゆる接客業)が-45.9万人→-765.3万人。それ以外ではEducation and health services -254.4万人、Professional and business services -212.8万人、Retail Trade -210.7万人、Manufacturing -133.0万人という状況。
あと3月数値は17万下方修正されて87万人の失業者。
じゃ5月どうなるのという話で、今の毎週の失業保険申請件数のペースとか考えると1000万人±200万人くらい?失業率は2割ほどに。
政策的には、失業者を防ぐのと併せて新規雇用に対してインセンティブを付けていくのが出てくるだろうか…でも経済が縮こまっている中ではインセンティブがついても雇用はなかなか厳しい(だから今PPPがあっても解雇もある)。
4月:https://on.mktw.net/2xHNSP0
3月:https://on.mktw.net/3dSBfB1