[ブラジリア 7日 ロイター] - ブラジルのボルソナロ大統領とゲジス経済相は7日、国内経済は崩壊の危機にあるとの警戒感を示した。

ゲジス氏は、最高裁の裁判官らとの会議後、記者団に対して、生産活動が停止し、30日以内に食糧が不足する事態になることを企業幹部らが懸念していると説明した。また、貧困者を対象とした政府の緊急補助金は間もなく枯渇すると述べた。

「まだ秩序は保たれている。ただ、企業幹部らは、いずれ無秩序な状態になる恐れがあると警戒している」と説明した。

また、ボルソナロ氏は、一部の州ではウイルス感染予防のために過剰なソーシャルディスタンス(社会的距離)措置が取られているとし、経済を「集中治療」の状態から脱却させるための措置を出来るだけ早期に講じる必要があるとの見方を示した。

ブラジル国内の感染者は12万5218人、 死者は8536人に達している。6日の新規感染者は615人で、2日連続で最多を記録した。一部の州では病床の確保が困難になっている。

中銀が金融機関を対象に行った調査では、今年の国内経済成長率はマイナス3.8%になると予想されている。また、非政府組織(NGO)は、所得の落ち込みにより、十分な食事がとれない家庭が増えていると指摘している。