【安宅和人】開疎化がもたらす「未来」

2020/5/11
今年2月に上梓した安宅和人氏の新著『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』は9万部(電子書籍含む)を超えた。
新型コロナウイルスの影響により世界が激変するなか、本書には「新しい時代に求められるスキル」が綴れており、読者からの反響が後を絶たない。
そこで、NewsPicks編集部では、未曾有の国難に求められる「シン・ニホンの論点」を、安宅氏と縁のある有識者を中心に特集する。展開していくのは、以下のような重要論点だ。
・日本も個人の位置データを取得すべきか?
・開疎化を具体的にどう達成するか?
・リモートの限界を越えるには何が必要か?
・GovTechでいかに行政を効率化するか?
・教育現場で本当に変えるべきは何か?
まずは本特集のプロローグとして、安宅氏のブログ「ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing」より「開疎化がもたらす未来」を全文掲載する。

「Withコロナ」の世界をどう生きるか

「開疎化」という言葉を世に出してから1ヶ月たった。3/11のWEEKLY OCHIAIで落合陽一氏と話した「Withコロナ」からはもう約2ヶ月だ。
「Withコロナ」というのは解決策が必ずしもない新型コロナ(SARS-CoV-2)や様々な病原体とともに生きなければいけない状況、環境のことを言う。
世の中の期待と異なり、状況の収束にはSARS-CoV-2対応に絞ったとしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかる、さらに様々な病原体がこれから現れる可能性は相当に高く、これが終わりなわけではない、その視点で課題と未来に向けた方向性を整理する必要がある、ということを、前回ブログに書いた。
“コロナを含む感染症のための病床数は日本全体で4,000あまりだ*。一度入院したら2週間は病院にいなければならないとすると年間52週で26回転。入院が必要な重症化率が世界平均同様に5%**とすると、この国が現在対応できる感染者数は年間で220万人に過ぎない。つまり現在のベッド数で「もしキャパを溢れさせないとするならば」免疫を持つ人を50%にしようとすると29年、仮に3万までCOVID対応可能な病床を増やしても約4年かかる。つまり、向こう数ヶ月で沈静化するという可能性は中国のような完全シャットダウンを行って封じ込めない限り考えられない。この状況は他の主要国もそう変わらない。(略)
*4/4現在で4,180床。4/28現在で18,163床まで増大(COVID-19 Japan 新型コロナウイルス対策ダッシュボードによる)

**4/4現在の値。仮に実際の感染歴のある人がこれまでの認識より一桁多いということになると、重症化率は一桁低いということになり、この試算は大幅に改善する(4/29注)
実際にはいま世界で知られているだけで100以上のワクチン候補の開発プロジェクトが進んでおり*、(略)早ければ年始にはなにか生まれてくるだろう。ワクチンは当然のことながら社会の免疫獲得を劇的に加速する。とは言え、これが10億単位で量産され、世界中の人が打ち終えるのには少なくとも数年はかかるだろう。経済的な主要国の50%までをターゲットにしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかるというのが普通の見立てではないだろうか。
*Nature誌によると4/8段階で115のワクチン候補がある
したがって、我々は当面、(感染爆発を極力抑止し、特効薬、ワクチン開発とその展開に最善を尽くす前提で)この疫病と共存的に生きていくしかないというのが現実的なシナリオと言える。僕らは再び、70-80年前に戻ったのであり、ある種の慎重さと生命力が何よりも問われる時代に舞い戻ったということができる。(略)
また、詳しくは拙著『シン・ニホン』6章を読んで頂ければと思うが、向こう数十年のうちに北極、グリーンランドの氷のほぼすべて、南極の氷の多くが一度は解ける可能性が高い。
Photo:iStock/Coldimages
(中略)そうすると当然のことながら、泥炭地などからメタンなどの極めて温暖化効果の高いガスがまとまって出てくる可能性が高く、温暖化がさらに加速する。さらに、我々の先祖の多くが苦しんだ様々な病原体(細菌やウイルス)が氷の中から出てくる可能性がそれなりにある。
この中には100年前に5千万から1億人の命を奪ったスペイン風邪(Spanish Flu)のような強烈なインフルエンザのような風に乗って飛来する(airborne)ものがあってもおかしくはない。
つまり僕らは一連のパンデミックのタネ(series of pandemic seeds)にさらされ続ける可能性がそれなりにあり、そうすると今の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が去っても新しい伝染病との戦いがいろいろと続く可能性があることを心づもりしておくべきだということになる。”
「開疎化」とは、一言で言えば、Withコロナ社会が続くとすれば、これまで少なくとも数千年にわたって人類が進めてきた「密閉(closed)×密(dense)」な価値創造と逆に、「開放(open)×疎(sparse)」に向かうかなり強いトレンドが生まれるだろうという話だ*1
ちなみにその逆、言ってみれば「密密化」は都市化や人類の文明の発達してきた方向とほぼ表裏一体であり、つい4ヶ月ほど前まで、このままいけば、ブレードランナーのようなsuper都市セントリックな未来、それ以外の空間が捨てられる未来、がやってくるというのが、全世界的に起きてきた強く太いトレンドだった*2
前回のエントリもすでに4,000回以上もシェアされ*3、4/8のWEEKLY OCHIAIでもこのテーマについて話したこともあり、「開疎化」という言葉は結構な勢いで広がり、開疎化はどんな未来をもたらすのかと聞かれることも多い。
それってみなさんの想像力に託されているんですよ、と言いたいところではあるが、言い出しっぺということもある。少し徒然なるままに考えてみよう。

開疎化は都市と地方をどう変えるか

まず、多分、僕の周りの人たちの多くが、何より気になるところと思われるのは、Withコロナ時代において開疎化が進めば、そもそも都市はどうなり、地方との関係がどうなっていくのか、ということだろう。
何しろ開疎化という概念と都市が誇るものは大半がことごとく対立している。切れ目なくやってくる環状線の電車、10以上もの路線が入り組み日に数十万から数百万の人が利用する主要駅、通勤ラッシュ時は常に座席の数倍以上の人が乗り込む電車やバス、何千もの店が集積する街、何万人も入って一緒に応援するスタジアム、10以上のスクリーンを持つシネマコンプレックス、みっちりと居住(オフィス)空間が詰まり、それが積層化された高層住宅やオフィス、毎日数万人が集まる花見の名所、列で何十分も人が並ぶテーマパークや続々とできる新しい名所……などなどだ。
Photo:GettyImages/Ming Thein
ここで留意したいのは、都市は決して東京や大阪のような大都会だけではないということだ。多くの地方にも中核的な都市空間はある。たとえば多くの人がリゾートで訪れる、僕も大好きな沖縄を挙げれば、実は那覇市の人口密度は約8,000(人/平方キロ)にも及び、23区内の人口密度約1.5万強の半分程度もある。つまり、単に地方の時代が来たとかそういう話ではないのだ。
たとえば日本の各地でコンパクトシティ化が進んでいるが、これはこれまでの人類の最大の発明、ソリューションである「都市」を地方の空間において再現しようというもので、普通にやると開疎化とは逆の流れになる。

「開疎」の度合いが空間の評価軸に

開疎化は都市の中でも進む。
前回のエントリで書いたように、同じ都市の中でも、開疎化されているかどうかによってオフィス、飲食店、娯楽施設など、あらゆる空間が評価される時代が来る。
評価の対象となるのは空間の開放性、通気の良さ、座席配置などだ。「空気回転率」(空気の入れ替え回数/時間)あるいは「単位換気時間」(何分で全部の空気が外気と入れ替わるか)はモニターされるのが当たり前になるだろう。代替指標としてのCO2濃度も計測するのがふつうになる。
外資やプロフェッショナルファームであればブースという2~6人で区切った作業空間がよく見られるが、そういう場合は、そのブースごとにこれらをモニターすることになる。概ね「疎(sparse)」ではあるものの、「開(open)」ではないためにこれまで以上に空気の回転を重視する仕組みにしていく必要があるだろう。
先ほどのCO2濃度を例に取ると、外気と同じであれば450ppmぐらいであるが、僕が計測器を持ち歩いてみたところ、インテリジェントビルは新築でも人が働いていると1,000ppmを超えているところは珍しくない。これに対応するべく、オフィスビルそのものの温暖化対応と伴って、かなりのリノベーション需要が発生するはずだ。
この新しい我々の世界ではハコというものの役割も再定義されないといけない。通気のよい形に設計思想も変え、今までのビルは大幅なリノベーションが必要になるだろう。オフィスにつきものの「島」もおそらく消える。
Photo:gettyImages/ullstein bild
日本の職場は官庁も含めて外資的な感覚では異様な人口密度の場所が多いが、それも補正されざるを得なくなるだろう。実は温暖化に伴って風速70-90Mに対応できる街やビルにする必要があるが(『シン・ニホン』第六章を参照)、その対応も一緒に行うべきだ。
加えて、いま多くの人が体験しているとおり、ライブ感漂う状態で空間的に離れた人とリアルにつながるための空間や技術開発が進む。この視点で見ると世界的にメガヒットとなり、つい最近まで極めて品薄だったAppleのAirPods Proの発売は実にタイムリーだったと言える。
空間的にもおそらくコックピット的なオフィスが増えるだろう。それは自宅にも相当配備され、オフィスビルの中にもかなりの数ができる可能性が高いのではないかと思う。
離れて作業や議論している中、あたかも一緒にいるかのように感じ、共同作業を通じて価値を生み出すための技術も必要になる。カンファレンスやコンサート、ライブなどの根本的な刷新、興行系のビジネスのモデル刷新、それに即したインフラ的なプラットフォームの整備も必要になる。VR/MR/ARも大事だがそれ以前の話も大量に出てくるだろう。
Photo:GettyImages/ MacFormat Magazine

「島」ありきのオフィスの終焉

そうなると、そもそも会社が1つの場所に土地をまとめて借りる必要があるのかという話に当然なる。かなりの人が開疎的に働き、「本当に集中的にブレストする、知的生産を行う」ときのために何割かの人が集まればよいという形にオフィスは変わっていくのではないかと思われる(当然コアメンバーだけが参加し、陪席者は外からその空間にバーチャル的にJack-in*4する)。
なお、今の日本のオフィスの多くは密密的な「島」を中心にデザインされているので、開疎的にオフィスを作り直すと今と同じぐらいの面積は維持し続ける必要があるのではないかと思う。
開疎状態で全員が出勤する(これ自体が言葉として矛盾がある)となるとおそらく今の3 〜4倍程度の面積が必要になるケースが多いと思われるが、そういうことはなくなるだろう。
10年、20年後まで見据えて考えれば、風通しもよく、低層でエレベーターが人で溢れたりしない開疎なビルや街が中心になってもまったくおかしくない。交通機関も含めて都市計画の大幅な見直しが必要だ。
この変化に従い、多くのオフィスワーカーは家の中か比較的容易に行ける場所にコックピット的な作業空間が必要になる。職住近接ではなく、職住一体型の住宅の開発、リノベーションが進む。参加者外秘のビジネス討議を行うために、そこがセキュアかどうかを示すことが求められるようになる。
現在は貸し会議室やシェアオフィスは需要が激減していると聞くが、おそらくこの流れに沿って空間を設計し直すことで蘇る部分も多いだろう。
これまでは街中ばかりをシェアオフィス化していたと思うが、郊外の空き家や空きビルなどを再設計して、気持ちのいい作業空間として打ち出し直す場所が求められるようになる。夏冬は少々きついかもしれないが、隙間風の入る古い木造住宅も、春秋の開疎空間としてはいい場所と考えられる。
Photo:iStock/helovi

ラグジュアリーブランドの未来

作業場としての都市的な空間についてばかり述べたが、消費、娯楽の中心地としての都市機能についても考察してみよう。
消費については銀座、表参道、NYの5th Avenue、あるいはプレミアムモールのような生のブランド体験を得るための場所は残ると思うが、ここに訪れるというのは今まで以上にちょっとした贅沢な体験になる可能性がある。開疎化の流れの中では店舗内の人の数は相当にコントロールする、入店者も管理する必要があるからだ。
高級ブランドのお店では若干、加圧状態にして、外から病原体が入らないようにすること、空気でお客を洗うようなスペースづくり*5も行われていくだろうことも容易に想像できる。
実際には、今のSARS-CoV-2そのものは一旦どこかで落ち着くだろうと思われるので、その小康期は元通りになるが、そういう何らかの病原体がはびこっているときは、おそらく十分な免疫を持つ人(抗体価の高い人)だけしか訪れることが厳しくなる。
そうでない人は、外からそういうフラッグシップ的な店舗をJack-in的に訪れ、まるでリアルかのような接待を受けることが求められるのではないだろうか。その場合、そのフラッグシップ店舗は、当然そのような大きな街中にある必要はなくなる可能性が高い。
たとえばチロルの山中に、巨人が古墳になったような不思議な建造物がある。
Photo:GettyImages/Laszlo Szirtesi 
この地下はクリスタルガラスで世界的に有名なスワロフスキーが持つ、クリスタル・ワールドという世界最大のフラッグシップ店舗だ。10年以上前に訪れたときでも、案内者が20ヶ国語以上の主要言語に対応しており、他ではまったく見たことのない質と量の展示販売が行われていた。この地下に世界最大のスワロフスキー工場もあるともお聞きした。
こういう場を求めるブランドは相当に多く生まれると思われる。誘致を行い、その周りをそのブランドに相応しいだけの美しく、自然とともに豊かさを持った空間にできる土地の開発が進むだろう。
数十から100平方キロメーターの土地に一つそういう場所があるだけで、まったく新しい開疎な豊かさを持つ郊外の空間が生まれる。その周りには、いま世界のAirbnbなどでどんどん提供が進む開疎で豊かな居住空間も生まれてくるだろう。*6
(若干余談だが、これに関連する未来として、もう一つ大きな変化として想像されるのはluxuryブランドの未来だ。これだけ人の中に出る機会が減れば、自分の豊かさや趣味の良さをshow offする[人に顕示する]という価値を売るブランドの必要性は当然減る。50万円のカバンや時計を持つ必要性が小さくなるということだ。もっと人に寄り添い、その人それぞれの人生を豊かにするという風にリポジショニングしなければ、多くのluxuryブランドは生き残れなくなるだろう。ブランドコミュニケーションも、想定するシーンからまったく変わってくるだろう)

紋付袴化するスーツ

フラッグシップ以外の店舗はどうなるのかと言えば、特に服や靴、アクセサリーなどは見て触って着ないと話にならないので、もちろん残ると思う。ただ、今のままでは開疎とは言い難い店舗が多いので、むしろ郊外で大きなスペースの中で行う事業者が増えるのではないかと思われる。想定する用途や場面は劇的に変化するだろう。いわゆるスーツというものがついに特別なときにしか着ない、一つのコスプレ的なものになる可能性は十分にある。紋付袴のようにだ。Jack-in的に仕事をするために着るスーツなどもはやmake senseしないからだ。
スーパーなど食品系で行われる日々の購買は、オンライン、非接触決済に急速にシフトしていく。食品や日々の消耗品ですら重いものや店頭になかなかないものはオンラインでいろいろカートに突っ込んでおいてまとめて買うような時代に向かうだろう。
僕が子供の頃、自分の育った北陸の田舎では、お酒やビールは近所の酒屋さんが持ってきてくれるのが当たり前で(ツケ払い)、豆腐やお魚も行商の人が毎日家の前に来てくれて買っていた。八百屋さんもものが多ければ運んでくれた。あれが半ば戻ってきて、1日か2日に1回オンデマンドで運んできてもらうことになるのではないかと思う。都市部においては週1回、パルシステムなど生協的なサービスを使っている人も多いと思うが、それでは足りない部分をまるごと引き取っていく仕組みだ。

都市は「谷」的空間を必要とする

宮崎駿監督の名作『風の谷のナウシカ』で描かれる世界は、腐海と呼ばれる毒性の高いガスと胞子に覆われた空間と、腐海にまだ覆われていない数少ない空間に分かれ、残された数少ない人類は後者の方に住むようになっていた。今回はそこまでは行かないが、都心にいるということは、半ば、密密なリスクの高い生活をすることになる。
都市セントリックな未来へのオルタナティブを作ろうと始めた「風の谷を創る」運動論の仲間の中で長らく言っていることだが、こうした開疎な「風の谷」的な空間を周りに十分持てない都市は価値を失う可能性が高い。都市が都市として価値を持ち続けるためにも周りに豊かな「谷」的な空間が必要になる。
「風の谷」的風景©️Kaz Ataka
開疎化が進めば、このような変化がいわゆる大都市圏でも地方でも起きていく。十分に開疎な空間に住んでいる、働けていると思っていない人は、徐々に開疎な空間に移るか自分たちの空間を作り直していく。
住む場所としての土地の価値のヒエラルキーも、単に各地域の都心と言うよりも、開疎で自然豊かなところ、そして都心にアクセスの比較的よいところがベストという風になっていく。*7
もちろん都市の持つ極めて高い効率性、利便性、楽しさがあるためにそう簡単に事は進まない。開疎的な空間をどのように経済的にサステイナブルな空間にしていくかというのは僕らが同志でずっと検討してきている「風の谷を創る」運動論の核心の一つだ。
とはいえ、都心が持つ知的生産、消費の中心地、価値創造・演出の中心地という特性は徐々に、オフィスや生活空間の分散(開疎化)とともに弱まっていくだろう。今、様々なオフィスや大学は立入禁止に近い状態になり、遠くから眺める半ば神殿のような存在になりつつある。神殿としてのオフィスや大学はどのようにあるべきかについては相当の試行錯誤が起きるだろうが、これは巨大なビジネスの機会でもある。
クリーンな開疎空間から来た人が、密密な空間に入ることにはちょっとした勇気が必要になる。密密な空間から来た人は、開疎な空間に入るにあたってうまく清めることが必要になる。空間と空間のスイッチ、Jack-in/Jack-outはリアルな世界でも起きることになるだろう。
開疎化がもたらす未来について、検討するべきことは多い。また余力を見て続きを書いてみようと思う。
*1:これを経済的にmake senseさせるというのは一朝一夕では解決できないとても重い課題であることを、もう数年来、まさに開疎的な空間である「風の谷を創る」ための検討活動を行ってきた僕らはよく理解している

*2:詳しくは「風の谷」という希望、というエントリをご参照

*3:2,600回以上シェアされたところで、このブログの全エントリのシェア数のカウンターがゼロリセットされるトラブルがあり、その後1,400回以上シェアされている

*4:Jack-inは東京大学/ソニーCSLの暦本純一先生の提唱するバーチャル空間に接続することを意味する概念。ここから出ることをJack-outという

*5:エアーウォッシャー的な小部屋を通るなど

*6:これは、僕がこの数年有志で検討してきた「風の谷」構想にかなり親和性が高い。もし一緒に、自分たちの土地で、あるいは自分たちのブランドで検討したいという人がいたらぜひご連絡をいただけたらと思う

*7:なお、これは都心がシンプルにアウトだと言っているわけではない。たとえば東京の居住空間の中でも豪邸が立ち並ぶ松濤、池田山、猿楽町/桜台の裏辺りなどは既に相当に開疎であり、教育レベルも高く、10-15分圏に総合病院も多い。そういう意味でそう簡単に価値は減らない、むしろ希少性のために価値がさらに上がる可能性がある
(執筆:安宅和人、編集:井上慎平、金泉俊輔、デザイン:國弘朋佳)
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