【週末に読む】歴史を学べば、世界の「今」がもっとわかる

2020/5/10
同じようにロックダウンを行なっても、万単位の死者を出してしまった国もあれば、被害を小さく抑えられた国もある。
政府が国民に同じ制限を課したのに、なぜこうも結末が異なるのか。素朴な疑問を持つ人は多いはずだ。
その答えは、現時点で科学的に示されたわけではない。
ただ、手がかりの一つとなるのはそれぞれの国がもつ社会背景の違いだ。歴史や文化、それによって築かれた政治制度の違いによって、国民一人一人の根底に流れる「常識」が異なる。
常識が違えば、行動が変わる。そのため、全く同じ政策を実行したとしても、もたらされる結果が異なるのだ。
では、世界の国々はそれぞれどのような歴史を持ち、どんな常識が築かれてきたのか。「親子で学ぶ政治・経済」の2話目では、各国が行ったコロナ対策と結果を、その国の歴史や文化、社会的な背景から分析する。
新型コロナの「震源地」となった中国。その対応を紐解いていくと、共産党による権威主義体制ならではの強みと弱みが浮かび上がる。