[ミラノ 5日 ロイター] - 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI><FCAU.N>が5日発表した第1・四半期決算は、新型コロナウイルス流行が生産と販売に打撃となり、18億ドルの赤字を計上。通期の利益見通しも撤回した。

同社は仏PSAグループ<PEUP.PA>と合併合意しているが、マンリー最高経営責任者(CEO)は新型コロナ危機を受けても今年末か来年初めまでに合併を完了させる方針に変更はないと述べた。

計画していた11億ユーロ(12億ドル)の配当については見直しを行っていると明かした。

また、中国と欧州では工場を再開し始めており、北米でも大半の工場が5月18日に再開する予定だという。

同社の収益源である北米市場では、主力のピックアップトラック「ラム」の販売が前年比7%増。フルサイズピックアップ市場でのシェアは24%に上昇した。

第1・四半期の継続事業からの純損失は16億9000万ユーロ(18億3000万ドル)。前年同期は5億0800万ユーロの純利益だった。

産業部門のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は約マイナス50億ユーロだったが、3月末時点で186億ユーロの流動性を確保しているとした。