フィリピンの最大放送局が業務停止=ドゥテルテ大統領と確執
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予告されていたことだけど、本当に放送業務停止になるとは。。フィリピンはABS-CBNとGMAの二つのテレビ局が視聴者の殆どを占有しているような構造になっているわけだけど、片方がなくなるというのは、明らかに偏りが出てしまう。これは健全じゃない。
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ABS-CBNは、ネット上でオンデマンドで、コンテンツの提供は続けていますね。SNSでも従来通りアカウントがニュースなどのコンテンツを発信しています。
今回テレビとラジオの放送免許が停止されたわけですが、東南アジアや中東には政府(の第三者委員会)が放送免許を停止できる法律があります。これが何度も適用された国もあれば、適用されたことのない国もあります。
今回、ABS-CBNの免許が停止された理由は、「公共の周波数を提供されている放送局なので受信は無料でなければならない。それにもかかわらず、ABS-CBNは、この周波数で2014年から新たに有料放送も行っている」というものです。それにしても、この通告は免許停止の10日前に出されており、いかにも強引です。
ABS-CBNグループを所有するロペス家は、副大統領などを出している有力な財閥一族で、メディア事業の他に、電力や不動産の大手でもあります。
フィリピンの1980年代以降の政治は、マルコスやエストラーダのような庶民上がりの大統領が現れては、「ピープルパワー革命」でアキノやアロヨのような華人財閥家出身者が新たな大統領に取って代わる、ということの繰り返しです。類似の政治的争闘がまだ繰り返されており、ドゥテルテ大統領としては、自分は「ピープルパワー革命」で引きずり下ろさされまいと、先手を打っているつもりなのでしょう。財閥家たちがこれまで「ピープルパワー革命」を起こす時に主要な道具としてきたのが、テレビと教会です。トランプでもあれだけ口汚く罵るCNNを止める事は出来ない。本当にやってしまうドゥテルテ・フィリピンはポピュリズム政治が行き過ぎている。危機対応時など長短あるがこれは明らかに短。民主主義も基本的人権も無い国と世界に表明してしまった。