[台北 4日 ロイター] - 台湾の外交部(外務省)は4日、世界保健機関(WHO)の最高意思決定機関である世界保健総会が今月開催する会合への招待を「まだ」受けていないとした上で、参加を目指す意向を表明した。

台湾は中国の反対でWHOに加盟できず、こうした状況が新型コロナウイルスへの世界の対応に格差を生じさせていると批判している。

米国は台湾がオブザーバーとして総会に参加することを支持している。

台湾は台中関係が改善した2009─16年には同総会にオブザーバーとして参加したが、中国が独立派と見なす蔡英文氏が総統に就任して以降、同国は台湾の参加を阻止している。

WHOは先週、総会を18日にオンラインで開催すると発表した。

台湾外交部の報道官は「WHOからの招待をまだ受けていない」とした上で、代表者がオブザーバーとして出席し、新型コロナとの闘いにおける台湾の経験を共有できるよう、「引き続き、(招待を)待っている」と述べた。

さらに「われわれが直面している現在の状況は依然として非常に厳しいが、政府は決してあきらめず、同様の理想を持つ同盟国や諸国と協力し、最後まで努力する」と総会への出席に向けた取り組みに言及した。

台湾は新型コロナへの迅速かつ効果的な対応により、近隣諸国と比べ感染者数がかなり少ない。

WHOは現時点で、コメント要請に応じていない。

政府・外交筋によると、中国の反対により、台湾が総会に参加できる可能性はかなり低い。