[北京 30日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>の中国での自動車販売が回復し、4月は前年同月並みになったもようだ。暫定販売データを知る2人の関係筋が明らかにした。

データは、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための封鎖措置で米欧で大半の販売店が休業する中、中国は経済活動が正常に戻り、世界最大の自動車市場が安定しつつあることを示唆する。

関係筋によると、日産、インフィニティ、中国のみで展開するブランド、小型商用車も含めた4月の販売台数は、2019年4月(約12万1000台)に比べて「数パーセント」の減少にとどまった。

日産ブランドの販売は「小幅な増加」だったという。

日産は、4月の販売台数についてコメントを差し控えたが、5月11日に発表する予定と述べた。

4月の販売は、3月(44.9%減)や2月(80.3%減)から急回復したことになる。

他の関係筋は、日産が「中国と米国市場で勢いを取り戻すために全力を尽くしている」と述べ、販促を強化し、ディーラーへの販売奨励金を増額していると説明した。

さらに、新型コロナの流行を受け、公共交通機関やライドシェアサービスに対する見方が少し変ってきたと指摘。新型コロナ危機を機に一部消費者は公共交通機関やライドシェアを避け、自家用車派に転換した可能性があるという。

中国で東風汽車<0489.HK>と合弁事業を展開する日産は1月、今年、中国で160万台の販売を目指すと表明した。