ロシア中銀が50bp利下げ、一段の緩和示唆 大幅なマイナス成長予想
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一方的なルーブル安に歯止めがかかっているとは言え、原油相場次第でルーブル安が再加速するリスクは拭えない中で、 0.50%の利下げはかなり強気な印象を受けました。中銀は、急速な景気悪化に伴うデフレ圧力が為替安によるインフレ圧力を上回ると言う見方をしているようで、政策金利が5.00%を下回ることもありうると言う金利感を提示しましたが。とは言え追加利下げの余地は狭く、あと1〜2回程度、5.00%程度ではないかと見ています。それ以上は、やはりルーブル安を促すリスクが大き過ぎる。
地政学的には世界島( ユーラシア大陸 )の大部分を有し、エネルギー資源力と狡猾な外交戦略を持つロシアはスーパーパワーの一つと認識されてますが、経済力は韓国と同レベルで、世界トップ10にも入りません。
米国はシェール革命の恩恵で中東への興味を失い、トランプ大統領は早く中東から米国兵士達を撤兵することで無駄な軍事費を削減したい意向です。米国が引いた後、ロシアは中東の仲裁役を担おうとしてますが、恐らくロシアの経済力ではそれは不可能です。
プーチン大統領は院政を確立しようと憲法改正まで試みてますが、彼の支持率は低迷したままです。
歴史的にロシア国民の興味は確実に経済的豊かさです。1917年のロシア革命では国の経済が低迷し過ぎたことが原因で300年余り続いていたロマノフ朝すら国民の手で崩壊させられました。
新型コロナウイルスショックと原油価格大暴落という足枷を両足に付けられてしまったプーチン大統領は崖っ淵に立たされた状態に陥りました。さて、戦略家プーチン大統領はこの苦境をどう乗り越えていくのかとても興味深いです。一段の緩和をしたところで原油価格の上昇がない限り経済が上向くとは思えない。。
一方でさらなるルーブル安を招きかねないと思うと、政策金利が5%くらいあって、数字としては政策金利を下げられるとはいえ、なんとも難しいところでしょうね。
通常時であれば、ルーブル安は輸出を促進して経済成長に寄与するはずが、主たる輸出品の資源の海外需要はこの状況で伸びようがないでしょうし。。