【橘玲】初心者が資産を築く「最良の投資法」

2020/4/25
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの若者が真剣に考え始めたものがある。お金のことだ。
株式市場が歴史的な暴落に見舞われた今年2月以降、ネット証券の口座開設数が急増している。
楽天証券は3月の新規口座開設が約16万4000口座になり、2カ月連続で過去最多を更新。SBI証券は2月に口座数が500万の大台を超えた。
今、証券口座を開設しているのは、20代、30代の若年層だ。NISA(少額投資非課税制度)などの税制優遇制度を活用して、積み立て投資を始める人も多い。老後までを見据えた、長い期間の資産運用を始める人が増えている。
しかし、世界はもう、「コロナ前」とは大きく変わってしまった。先行きが見えない中で、どのようにしてお金を育て、増やしていけばいいのだろう。
そんな「コロナ後」のお金と資産運用について考えていく。
第1回目は、お金やキャリアにまつわるベストセラー本を多数発表してきた作家の橘玲氏が、コロナ禍に直面する若者に、お金とキャリアの「大切なこと」を語りかける。
橘 玲(たちばな・あきら)作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。編集者を経て、2002年『マネーロンダリング』(幻冬舎)でデビュー。同年、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』がベストセラーに。2006年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補となる。著書に『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)、『臆病者のための株入門』(文春新書)、『上級国民/下級国民』(小学館)など。橘玲公式サイト:http://www.tachibana-akira.com

「コロナ相場」で今、起きていること

──感染症の世界的な拡大という、思ってもみなかったことが今、起きています。予測不能なことが起きる世界で、どのように資産運用に向き合っていけばいいでしょうか。
 未来は予測不能ですが、一つだけ確かなことがあります。