[ブダペスト 24日 ロイター] - ハンガリーのオルバン首相は24日、新型コロナウイルスの感染抑制策として導入した封鎖措置を来月初めから徐々に解除する方針を表明した。同国経済が新型コロナによる打撃から急速に回復するとの楽観的見通しも示した。

オルバン首相は国営ラジオで「私は最も楽観的なうちの1人というわけではないが、悲観主義者でもない。迅速な景気回復を予想している」と述べた。

1カ月に及ぶ封鎖措置により、同国では数万人の雇用が失われた。オルバン首相は雇用の回復が最優先事項だとの見解を示した。

封鎖措置は来月から徐々に解除されるが、高齢者、病人や大都市の居住者については、大きなリスクに直面しているため制限は継続すると述べた。

隣国のオーストリアも今後数週間に制限措置を解除し、近々学校や企業活動、バーなども再開される予定で、ハンガリーも同じ道筋をたどると説明した。

オルバン首相は、政府は雇用の確保や創出に注力しており、経済は急速に回復するとの見通しを示した。

シンクタンクのGKIの推計によると、同国では3月に6万人の雇用が失われ、4月にも10万人が失業する見通し。

ハンガリーの人口は約1000万人。ここ数年は、急速な経済成長を背景に失業率は歴史的低水準を維持していた。

経済の先行きは不透明だ。バルガ財務相は今年の国内総生産(GDP)が3%縮小すると予想している。一方、中央銀行は今年もプラス成長の可能性があるとの見方を示している。