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日本は免疫学において数多くの傑出した研究者を生み出しています。そのお一人が岸本先生です。

免疫はよく”諸刃の剣”と表現されます。
病原体の排除に有効な一方、過剰な応答は我が身を滅ぼします。
病原体が体に侵入した際に起きる炎症は、適切な場所に免疫細胞を呼び寄せたり、免疫細胞を活性化させる効果があります。
”どれくらいの炎症を起こすか”はアクセル役、ブレーキ役を持つ様々なシステムで状況に応じて絶妙に調整されています。しかし、なんらかの原因でタカが外れると、炎症が炎症を呼び体にとって害になるほどの免疫応答が起きてしまうことがあります(サイトカインストーム)。

アクテムラは炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)の1つであるIL-6のシグナルを阻害することでサイトカインストームを抑制する効果が期待されています。一方で炎症を抑えすぎることは、病原体に対する免疫応答を抑制することにもなるのが問題点です。
  何を指標に?いつ?どれくらい?他のどの薬と一緒に?
投与するかを決める為のデータが今後精力的に集められていくでしょう。
とうとう岸本先生にもインタビューをされたのか。NP編集部の本気度に感服します。

今をさかのぼる17年前、体細胞に多数の遺伝子を入れて多能性幹細胞(iPS)を作るという壮大な研究計画に“うまくいくわけないじゃないか”と思いつつも予算をつけた人物その人です。

サイトカイン=ストームに関しては、スペイン風邪のように20~30代に起きているのであればともかく、高齢者にも生じるという考えはどうなのか疑問です。先の専門家会議でも高齢者のウイルス量(排出量も)は多いと報告されています。ストームではなく、高齢者の弱い免疫力に対して暴虐を極めるウイルスに対する"必死の抵抗"のようにも思えますが。だとしたら、この“ストーム抑制薬”使用のタイミングは非常に難しいように思います。
中国国内のガイドラインでは、「コロナ感染症の重症患者で、採血をしてIL-6が上昇していればアクテムラの投与を検討する」ように記載されています。

実際のところ難しい点としては・・・
「感染症では禁忌」というのは、「感染症患者には絶対に投与するな」という意味です。投与した患者の治療がうまくいかず、亡くなってしまった場合、「絶対に投与するなという薬をなぜ使ったのか?投与したから死んだのではないか?」という話に当然なります。そういう意味では、他の抗ウイルス薬よりも使用するハードルはかなり高く、現場としては効果を裏付けするような相当な証拠がなければなかなか使いにくいです。

確かに作用機序としては十分可能性のある薬ですし、今後の臨床試験の結果に期待したいと思っています。
まず「死なせない」というのが、素人目線からでも魅力的です。

特にアメリカは、日本よりも死亡者が爆発していることもあってか、最近はアクテムラが売れまくっているという報道も出ています。

ただ取材当初、知らなかったのは、これが日本発の薬であるということ。国産なのに、海外で先行して進むのが、今の日本っぽい?とも感じました。

査読前論文や症例報告も、海外の方が先に出ているので、日本国内でさえ名前を聞くことが少ないですが、今回、実際に投与を進めている医師の方にもお話を聞けたことで、その実像がみえてきました。

もちろん、どの薬も長所短所があり、過度な期待は禁物ですが、前に進んでいるファクトがあるのは心強いです!
免疫の過剰反応、サイントカイン・ストームを抑える薬が、新型コロナウイルス感染症の重症患者にとって光明となるかもしれません。
開発した岸本忠三先生自らが分かりやすく解説してくださっています。
実際に患者に投与した医師のコメントも。

ちなみに岸本先生は、iPS細胞の山中伸弥先生、ウイルス研究で活躍する河岡義裕先生らを見出した、生命科学界の名伯楽としても知られています。
尊敬しかないです
ご説明も極めて分かりやすい。
疫学の知識は皆無ですが何となく理解できるということが重要なのだと思います。
意外にもサイバーセキュリティの世界と通ずるものがありますね。
侵入されてある程度の悪さをされるのはいいが、クリティカルな動きは絶対に検知して防御するというコンセプトが似ています。

「「なぜリウマチの薬が肺炎に効くんだ」と疑問に思われるかもしれません。でも、薬が効く仕組みを理解してもらえば、納得がいくと思います。
関節リウマチにおいても、IL-6が異常に生産されることで免疫が過剰反応を起こし、炎症が起きます。
リウマチと重症肺炎は一見全く関係ないように思えますが、IL-6がたくさん出て炎症が起きていることは同じなのです。だから、IL-6を抑制するアクテムラが効果を示すというわけです。
実はこの薬は、白血病の治療の際にも使われています。がんの治療法(CAR-T細胞療法)の副作用で、過剰な免疫反応が起きてしまうことがあるのですが、それを防ぐのにアクテムラが有効だと認められました。」
アビガンなどの抗ウイルス薬に注目が集まりがちですが、違うアプローチで人の命を守るアクテムラについて、今回の取材を通じて初めて理解できました。
どのようなメカニズムで効き、どういう使い方をすべきものなのか。薬を開発した岸本先生ご自身が、丁寧に解説してくださいました。
抗体の暴走を防ぐにはアクテムラが効果的。重篤患者には効く。ウィルスを退治する薬ではない。ウィルス感染を防ぐ薬ではない。だから、症状によって使い分けなければならない。というのがよくわかりました。

でも、重篤時に効く、かもしれない薬があるということは、安心です。
話題になっている対コロナの様々な薬について、どういうアプローチでの薬なのかという整理と併せて、アクテムラについて分かりやすい。なぜリウマチ薬が?と思っていたのだが、なるほど。
中外製薬の株価はかなり前からMRA(アクテムラ)のポテンシャルを織り込んでいるかと思います。
この連載について
新型コロナウイルスは、もはやワクチンができなければ終息しない。新型のウイルスという脅威に、いかに人類は立ち向かっているのか、最先端のワクチン、治療開発の現場や、医療現場の戦いをレポートする。