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注目のコメント
日本は免疫学において数多くの傑出した研究者を生み出しています。そのお一人が岸本先生です。
免疫はよく”諸刃の剣”と表現されます。
病原体の排除に有効な一方、過剰な応答は我が身を滅ぼします。
病原体が体に侵入した際に起きる炎症は、適切な場所に免疫細胞を呼び寄せたり、免疫細胞を活性化させる効果があります。
”どれくらいの炎症を起こすか”はアクセル役、ブレーキ役を持つ様々なシステムで状況に応じて絶妙に調整されています。しかし、なんらかの原因でタカが外れると、炎症が炎症を呼び体にとって害になるほどの免疫応答が起きてしまうことがあります(サイトカインストーム)。
アクテムラは炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)の1つであるIL-6のシグナルを阻害することでサイトカインストームを抑制する効果が期待されています。一方で炎症を抑えすぎることは、病原体に対する免疫応答を抑制することにもなるのが問題点です。
何を指標に?いつ?どれくらい?他のどの薬と一緒に?
投与するかを決める為のデータが今後精力的に集められていくでしょう。このアクテムラに似た薬は他にも数種類あり、多くの製薬会社が大規模臨床試験を3ー4月から開始しています。
これらの薬の効果がとても期待できることもあり、シカゴ大学の感染症内科の医師はコロナは数ヶ月で今ほど人が死なない病気になるにではないか、と言っていました。
この薬のすぐれているところは、インフルエンザや次のコロナなど、どの感染症に対しても“重症化を抑える”効果が期待できることです。
今日、アメリカで2020-2021の冬のコロナ第二波は今より大きいという発表がありました。薬を使い分けて死なないようにしてワクチンを待つ、というのが優れた戦略だと思います。
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