[16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートが今週、過去最高の6兆4200億ドルに拡大したことがわかった。新型コロナウイルス対応として打ち出した無制限金融緩和で、資産の買い入れを積極的に行っていることが背景。

新型ウイルスの感染拡大を受け、FRBは3月初旬以降、利下げや資産買い入れのほか、数々の非伝統的な対応策を打ち出してきた。

15日現在のFRBのバランスシートは、前週の6兆1300億ドルから約3000億ドル拡大。米国の経済規模の約30%に相当するまでになった。3月第1週には4兆2900億ドルだった。

住宅ローン担保証券(MBS)保有は前週の1兆4600億ドルから1兆5700億ドルに増加。米国債保有は3兆6300億ドルから3兆7900億ドルに増加した。

通貨スワップ協定に基づく外国中銀へのドル供給は3783億ドルに拡大した。前週は3581億ドルだった。

割引窓口(ディスカウント・ウィンドウ)貸出制度を通じた貸し出しは363億ドルと、前週の434億5000万ドルから減少した。

プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)向け貸出制度であるプライマリーディーラー・クレジット・ファシリティー(PDCF)を通じた貸し出しは334億ドル。前週は330億ドルだった。

マネーマーケット・ミューチュアルファンド(MMMF)への流動性供給ファシリティーの貸し出しは前週の532億ドルから507億ドルに減少した。

企業の資金繰りを直接支援するため新たに導入されたコマーシャルペーパー(CP)ファンディング・ファシリティーの保有額は15日現在で9億74000万ドル。同ファシリティーは14日から運用が開始されたばかりで、保有額の公表は今回が初めてとなる。

*内容を追加しました。