[北京 15日 ロイター] - 中国政府は15日、国内の原子力発電所について、新型コロナウイルスの感染拡大でも、原発の建設に短期的な影響は出ておらず、稼働中の原発も悪影響を受けていないと表明した。

生態環境省の原発安全検査担当責任者が会見で述べた。

未完成の15基の原発はすべて建設を再開しており、新型コロナの影響で稼働を停止している原発もないという。

中国は当初、原発の発電容量を年内に合計58ギカワットに増やし、さらに30ギガワット分の原発を建設する計画だったが、以前からのプロジェクトの遅れや新規認可の凍結で目標は達成できない見通し。

当初は今年少なくとも6件の原発プロジェクトを承認するとみられていた。昨年末時点で稼働していた原発は47基、発電容量は48.75ギガワット。

同省の放射線安全担当責任者は同じ会見で、核廃棄物の処理施設を建設するため、新たな用地を積極的に探していると表明。既存の3施設の処理能力を増やす方針も示した。

現在の処理能力は年間7万6800立方メートル。実際に利用されているのは約4万5000立方メートル分だが、新たな原発の稼働に対応するため、追加の処理施設が必要になるという。