[14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の新型コロナ対応策の一つであるコマーシャルペーパー(CP)買い入れによる資金供給制度が14日から始まった。CP発行による短期資金の調達が困難になっている企業を支援する措置だが、アナリストからは、借り入れコストの高さが制度利用の障害になる可能性があるとの見方もでている。

FRBが3月17日に発表したコマーシャルペーパー・ファンディング・ファシリティ(CPFF)では、FRBが設立した特別目的事業体(SPV)がCPを買い取り、資金を供給する。買い入れ対象は、企業や地方政府などを発行体とする一定格付け以上の期間3カ月の無担保CPおよび資産担保CP(ABCP)。CP買い入れプログラムは世界金融危機だった2008年にも導入されている。

シティ・リサーチは13日付のリポートで、CP買い入れプログラムが「最終的に(CP)市場の流動性回復に成功するだろう」と指摘した。

フェデレーテッド・ヘルメスのデボラ・カニングハム最高投資責任者(CIO)は、プログラムがCP市場のバックストップになるとみる。「活発に利用されるかはわからない。とは言え、どのような理由にせよ、スプレッドが開き過ぎた場合にそういう制度があって一種のフロアーになってくれるのは良いと思う」と述べた。

ただ、このプログラムに参加する際に負担する10ベーシスポイント(bp)の「ファシリティ・フィー」は発行体に不評だろうとした。

レイモンド・ジェームズの債券資本市場共同責任者ケビン・ギディス氏も、この手数料がネックになるとみている。

CPFFを通じた14日の資金供給で借り手が支払った金利は「A1/P1」の高格付けCPが1.18%、「A2/P2」と比較的低格付けのCPは2.08%だった。

クレディ・スイスの短期金融市場アナリスト、ゾルタン・ポザール氏は、CPFFの金利が高い理由について、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)向け貸出制度(PDCF)や銀行に対する窓口貸出など比較的低金利のファシリティーが担保付貸出であるのに対し、CPFFは無担保なためだと説明。「FRBは金利設定でクレジットリスクを軽減しようとしている」と述べた。

買い取りプログラムの手続き開始以降、CP金利は全般に低下している。