[ワシントン 13日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けた野党民主党候補の指名争いから撤退したバーニー・サンダース上院議員は13日、ジョー・バイデン前副大統領への支持を表明した。共和党のトランプ大統領の再選阻止に向け、民主党の結束を固めたい考え。

先週指名争いから撤退したサンダース氏はこの日、バイデン氏がオンライン上で開催した選挙インベントに参加。「米国の近代史上における最も危険な大統領を確実に倒すため、バイデン氏を支持する」とし、民主党員だけでなく、無党派や共和党層にも結束するよう呼びかけた。

バイデン氏もサンダース氏を米国のための「最も強力な発言者」と評価し、「選挙運動だけでなく、政府運営においてもサンダース氏が必要だ」と言明した。

バイデン氏によると、両氏は連携し、経済や教育、移民、気候変動などの問題を巡り6つの政策グループを立ち上げる計画。

2016年米大統領選の民主党候補指名争いでは、サンダース氏は民主党の候補を正式に指名する全国大会が開催される前夜まで、対抗馬のヒラリー・クリントン氏への支持を表明しなかったという経緯がある。

関係筋によると、バイデン氏陣営は、サンダース氏が掲げていた政策を今後の選挙戦で取り入れる余地があることなどを明確にするため、サダース氏陣営と協議を重ねてきた。

国民皆保険などサンダース氏の公約の大部分をバイデン氏が採用する可能性は低い。

ただ、ここ数日バイデン氏は、高齢者向け公的医療制度「メディケア」の対象拡大や、低所得層や中間層向けの学生ローンの一部免除を検討する姿勢を示している。こうした動きは、明らかにサンダース氏の支持者獲得を狙っているとみられる。

*内容を追加しました。