「介護保険料の大幅値上げ」が秘める、日本経済改善の可能性
コメント
注目のコメント
介護保険料は、毎年市区町村ごとに改定されています。
その行政区域のサービス供給額が増えれば、当然に保険料も値上げされます。
ただ、保険料がいくら上がっても、介護スタッフのお給料とは直接関係ありません。
サービスに対しての報酬額は固定だからです。国が決めています。
その地区の保険料がいくら上がろうと、事業所が受け取るサービス単価は変化しないのです。
介護スタッフのお給料を上げるには、サービス単価を上げるしかなく、その為には限られた財源をいかに効率良く分配するか?です。介護保険料が値上がりしました。
介護士不足ですから、介護士の給料を上げて不足を解消するしか仕方ありませんね。
現状は介護士を安く雇って「やりがい搾取」しているという面もあるので、その是正という意味でも、止むを得ないでしょう。介護職の平均給与が全産業平均より低い理由は大きく三つ。
①経験年数が浅い新任者が多い業界ということ。
→いわゆる初任給で留まる人が多い会社だとしたら、その会社の平均給与が低くなるのは当然ですね。それくらい人員という量の確保が優先されている。
②昇給条件であるポストが限られていること。
→介護職の給与に影響を与えているのは残念ながら役職が大きいです。新任者は増えてますが昇進するポストに限りがあるので、昇給の速度が遅く、介護職のみで生活維持が難しいことがあります。特に介護は中高年の転職が多いので初任給が続くようですとなかなか厳しい。
③定着コスト<採用コストになっている
→量の確保が優先されるので、採用まではコストをかけますが、その後の育成定着へのコストをなかなか裂けない。すると離職するため、①②と重なる悪循環になる。
コロナショックで失業者が増え、全産業平均給与が下がると介護も昇給は天井ができます。
いかに③にもコストを割けるか。遅きに失するかもしれませんが、国民負担増に見合う業界づくりが必要です。