(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は9日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の経済的な悪影響に対応する総額5400億ユーロ(約64兆円)の対策で合意した。 ユーロ圏財務相は7日から8日朝の協議で合意に至らなかった緊急テレビ会合を再び開催し、予想される未曽有のリセッション(景気後退)に歯止めをかけるプランを承認した。

救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)を活用し、最大2400億ユーロ相当の与信枠を提供することが柱になる。総額1000億ユーロ規模の共同雇用保険基金、欧州投資銀行(EIB)による企業への 2000億ユーロの流動性供給手段も盛り込まれた。早ければ来週の首脳会議で承認を目指す。

ユーログループのセンテノ議長(ポルトガル財務相)は記者団に対し、「危機が去った段階でばらばらではなく、共に成長することを確実にする回復プランと3つのセーフティーネット(安全網)でわれわれはきょう合意に達した」と語った。

イタリアのグアルティエーリ経済財務相は会合後に発表した声明で、必要な国々は「医療緊急事態に使途を限定し、現在および将来的な条件に縛られない新たな与信枠」を利用できるようになると説明。「コロナ債」と呼ばれる共同債発行を強く求めていたイタリアとフランス、スペインを含む9カ国は、ESMに基づく救済プログラムを超えてさらに前進できたとした上で、「素晴らしい成果だ」と歓迎した。

ユーロ圏財務相は、経済の回復に弾みをつけ、打撃が最も深刻な国々を支えるための一時的な基金の創設を検討することでも一致。フランスのルメール経済・財務相によれば、5000億ユーロ規模を想定し、財源を含めて6カ月以内に決定される可能性がある。

原題:EU Finance Chiefs Agree on $590 Billion Virus Rescue Package (4)、Gualtieri: Deal Includes Recovery Fund Financed by Joint Bonds(抜粋)

(経済回復を後押しする新たな基金の構想を追加して更新します)

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