英中銀、市場機能不全時に政府に融資へ 新型コロナで一時的措置
コメント
注目のコメント
リーマン後にやっていた措置であり財政ファイナンスとは違うという建付けになっていますが、違うかどうかは最終的に政府が返済(年内らしい)して初めて言えることです。また、今回は年内いっぱいゆえ、さほど短期ではなく、額も相応に膨らみそうです。なによりリーマン時はさほとギルトの入札は苦戦していませんでしたが、今回は事前の動きなどから推定するに「入札に自信がないのか」という思惑も出やすくなっています。いきなり財政ファイナンスだ、とFTの見出しほど騒ぐつもりはないですが、きな臭いは確かです。
国債を民間に売るなら、民間が自分でお金を使う代わりに政府に貸すので、政府と民間を併せた需要が過剰になることはありません。中央銀行がお金を発行して国債を買うと、民間が節約することなく政府がお金を手に入れて使うので、過剰な需要が発生します。政府が発効する国債を中央銀行が市場を通さず直接引き受ける「財政ファイナンス」が禁じ手とされるゆえんです。
今回の措置は政府の一時的な資金不足を「年末までに返済する」ことを前提に英中銀が補うだけなので必ずしも財政ファイナンスに当たりませんが、「一時的な措置が恒久的になったり拡大されたりする」と財政ファイナンスに転じます。「財政ファイナンスに関与しないと述べていた」保守的な英中銀がこうした措置に踏み込まざるを得ないところに、新型コロナウィルスが世界にもたらした異常な資金のひっ迫度合を感じます。FTが先に報じていたものだが、要はBoEが財政ファイナンスする宣言だと思うのだが…
景気が悪い中で税収は減る、一方で景気刺激策も打たないといけない中で、他国はどうするだろうか？欧州は前回の金融危機の時もだが、各国の思惑が異なり動きが遅かったし、特にドイツはここまでは許容できないのではないか。とはいえ、ドイツ以外が厳しく、また欧州の分断が広がりそう。また米国についても、さすがにFRBはそこまで踏み込まないのではないかと思うが…一方でトランプ大統領の口撃は出てきそう。
