【核心】農林中金が8兆円投資するCLOは「安全」なのか

2020/4/9
金融市場における新型コロナウイルスのショックは株価の下落だけにとどまらない。
米国で、社債ローンCLO(ローン担保証券)といったクレジット商品の価格が急落しているのだ。
日本でも農林中央金庫(農林中金)といった大手金融機関が合計12兆円超(2019年3月末時点)をCLOに投資していることでも注目を集めている。
CLOは、信用力の比較的低い企業が金融機関から借りたローンを元に作られた金融商品。超低金利が続く中、CLOのような金融商品や低格付け企業の社債は、高利回り商品として人気を集めている。
【ゼロから分かる】なぜ、コロナ危機で「社債」がヤバいのか
だが、新型コロナで幅広い分野のビジネスが停滞し、財務基盤の弱い企業の信用力が低下している。企業の先行きに対する不安が金融市場に広がり、クレジット商品の価格下落が続けば、CLOも値崩れが進み、CLOに投資する金融機関は含み損を抱えることになる。
高リスクの金融商品が値崩れし、その影響が金融市場全体に波及する構造は、2008年のリーマン・ショックを彷彿(ほうふつ)とさせる。今回は大丈夫なのか。
発行額が急増してきたCLOとは一体どんな金融商品なのか。どういったリスクがあるのか。NewsPicks編集部がレポートする。

CLOって何?