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4月2日にトランプ大統領が「ロシアとサウディアラビアは日産量で合計1000万バレルの減産に応じるだろう」とツイートしたことで、原油価格は5%ほど上がりました。それがまた下げています。
 全世界の原油生産量は日産量で合計8000万バレルくらいで、米国が1500万、サウディアラビアが1200万、ロシアが1000万、といったところです。
 全世界合わせて日産量1000万バレル減産するとして、どの国がどれだけ減産するか、が問題です。現在、全世界の原油需要は昨年比30%以上、一日の消費量でいえば3000万バレル近く落ちています。全世界合わせて1000万バレルの減産をしても、原油価格下落は避けられないところです。
 サウディアラビアとしては、米国も応分の減産をするなら、自分たちも相応の減産をする、というのが基本的な立場でしょう。
 しかし、米国政府は応分の減産をすることに難色を示しています。米国の言い分としては、今後2年ほどで米国の競争力の無い原油採掘会社は淘汰されていくので、米国政府が率先して減産を起こす措置をとる必要はない、というものです。この回答では、サウディアラビアなどが減産に合意することはむずかしいでしょう。

https://www.reuters.com/article/us-global-oil-opec-cuts/big-opec-oil-output-cuts-depend-on-u-s-others-joining-sources-idUSKBN21P1YM
サウジとロシアの減産交渉の仲介に乗り出したトランプ大統領率いる米国が、薄い可能性ながら連邦政府主導で減産合意に加わったとしても、世上言われている減産量は日量1000万バレルから1500万バレルがせいぜいです。新型コロナウィルス問題だけで2000万バレル以上需要が減るとされるなか、合意が成立するだろうという思惑で多少値を戻しても、本当に合意が成立して大幅な減産が決まらない限り、すぐ下がるのは自然な成り行きであるように感じます。
減産ができない状況に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減。共に先行き不透明です。。