TDKが下方修正、消えた電子部品の楽観ムード
東洋経済オンライン
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電子機器の一大生産地である中国のEMSの稼働が下がったのだから、そこに供給する電子部品メーカーの業績も連動するのは当たり前。
それより、今後一番の論点は、景況感の悪化によって需要がどれだけ下がるか。元々交換サイクルが長期化する中でスマホ5G化といった期待もあるが、景況感が悪い中では高い端末は売れにくい。5Gは各国にとっても政策案件なので補助金などは出していくかもしれないが…また自動車電装化も過去10年の電子部品の後押し要因だったが、耐久消費財は景気が悪いときには売れない。
電子部品は「生物」。時間が経つと基本的には高性能・安価なものが出てくるし、また工場も固定費が高いから生産を続けるので、早く売り切ることが必要。でも需要が減ると、最終メーカーの在庫が滞留して購買が減り、一方で電子部品メーカーは稼働を止めにくいから、需給が緩み一気に価格が下がる。それが強烈な在庫調整を生む。
今はそこに行くかの瀬戸際だが、欧米での感染拡大を見ると、需要サイド起因でのリーマンショックのような強烈な在庫調整は不可避なのではないかと思う。記事にもあるように、電子部品に限らず、2020年3月期決算の業績下方修正ラッシュはすでに始まっている(「修正額未定」が目立ち、影響額は今後さらに拡大する可能性大)。先週末に弊社がリリースした下記調査レポートも、ぜひご参照下さい。
「新型コロナウイルスの影響による上場企業の業績修正動向調査(2020年4月1日時点)」
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p200403.html
~新型コロナで141社が下方修正、減少した売上高は1兆円突破~